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<回顧17みやぎ>(10)重量挙げ高校3冠 佐藤選手/同世代もはや敵なし

愛媛国体で優勝し高校3冠を達成した佐藤選手=10月8日、愛媛県新居浜市

 10月にあった愛媛国体の重量挙げ少年男子69キロ級で宮城農高2年佐藤康太郎選手(17)が優勝し、3月の全国高校選抜大会、8月のインターハイに続く高校3冠を達成した。「高校世代には、もはや敵なし」。そんな印象さえ抱かせる圧倒的な強さだった。
 スナッチとジャークの2競技で争われる重量挙げは軽い重量から行われ、段々と重りが増やされ実力の高い選手が登場する。
 特にジャークが圧巻だった。佐藤選手は140キロからスタートしたが、その時点で他の全選手が既に試技を終えていた。
 まさに独り舞台。2回目で145キロを挙げ、スナッチ、ジャーク、そして2競技トータルの全てを制する完全優勝を遂げた。
 佐藤選手が競技を始めたのは中学1年の時。1992年バルセロナ五輪代表だった父和夫さん(47)の影響を受けた。「父の下で実力を伸ばしたい」。進学先も和夫さんが監督を務める宮城農高を選んだ。
 自ら考えて競技に取り組む姿勢が成長につながっている。バーベルを上げる際の動作を自分で分析し、肩や背中など体の部位ごとに筋力を強化してきた。全国の舞台で共に戦う選手に助言を求めたり、強い選手の技術を取り入れるなど努力を欠かさない。
 「重量挙げは自分と向き合う競技。練習した分だけ記録が伸びていくのが楽しい」。好循環を重ねて全国の頂点に立った。和夫さんも「現時点でもう教えることはない状態」と言うほどの成長ぶりだ。
 2年生での3冠達成の快挙に周囲からは賛辞が寄せられるが、本人は「記録は満足できない」と意に介さない。「筋力も柔軟性もまだまだ足りない」と冷静に自分を見つめる。
 20歳で迎える東京五輪で活躍を期待したいが、「まだその段階ではない」と和夫さん。佐藤選手も「先の話ですよ」と笑う。まずは目の前の大会で記録を伸ばすことが第一のようだ。
 3年生の来年は「全大会で高校記録更新を」と意気込む。「目指すなら2024年パリ五輪」。世界へ羽ばたく日が待ち遠しい。(スポーツ部・山本武志)

[メモ] 佐藤選手は仙台市出身。中学では野球部に所属しながら重量挙げに取り組み、3年で全国中学生選手権男子62キロ級を制覇。8月の南東北インターハイ(福島市)では69キロ級のスナッチで126キロを挙げ大会新記録を樹立。163センチ、普段の体重は70キロ。


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2017年12月24日日曜日


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