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福島・飯舘村、東北初の「ふるさと住民票」導入へ 関心あれば「住民」に、村を外から支える

 福島県飯舘村は2018年度、住民登録をしていなくても村に関心があれば「住民」と認め、一定の公共サービスを提供する「ふるさと住民票」制度を東北の自治体で初めて導入する。政策シンクタンク「構想日本」が15年に提唱した制度で、関係人口を増やすことによって地域コミュニティーの維持を図る。
 制度の詳細は今後決めるが、ふるさと住民登録者には専用のカードを交付し、村の公共施設を村民料金で利用できるようにしたり、「一日村長」就任やグッズの贈呈、被災地バスツアー招待などの特典を設けたりする方向で検討する。
 村に住民票がなければ誰でも登録可能にする。東京電力福島第1原発事故による全村避難でやむを得ず住民票を避難先に移した元村民をはじめ、ふるさと納税の寄付者、村独自の「いいたてっ子未来基金」に善意を寄せた人などの申請を想定する。
 村は今年3月、一部区域を除き避難指示が解除されたが、12月1日現在の村内居住者はわずか579人。帰還率は人口5906の9.8%にとどまる。
 村総務課の松本義之副主査は「村の復興は帰還した村民だけでは難しい。全国に『飯舘応援団』をつくり、力を借りたい。避難先などに住民票を移した元村民とつながりを維持するツールにもしたい」と話した。
 ふるさと住民票は菅野典雄村長が原発事故後、避難を余儀なくされた村民が複数の自治体に住民登録できるよう「二重住民票」を国に提案したのが発端。
 国が難色を示し実現に至らなかったため、構想日本が現行制度で可能な仕組みとして提唱した。菅野村長は共同呼び掛け人の一人。現在、鳥取県日野町、徳島県勝浦町と佐那河内村(さなごうちそん)、香川県三豊市と三木町の5市町村が採り入れている。
 ふるさと住民票に法的な効力はないが、自治体の施策や計画へのパブリックコメント(意見公募)参加を認めたりする例もある。


2017年12月25日月曜日


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