山形のニュース

<羽越線脱線事故12年>再発・風化防止を誓う 遺族ら現地で追悼慰霊式

冨田社長(中央奥)が事故の再発と風化の防止を誓った追悼慰霊式

 乗客5人が死亡した2005年12月のJR羽越線特急いなほ転覆事故から12年となった25日、山形県庄内町の事故現場に立つ慰霊棟で犠牲者の追悼慰霊式があった。13回忌の節目に遺族6人とJR東日本の冨田哲郎社長ら22人が参列した。
 全員で黙とうした後、冨田社長が「事故に遭った皆さまに深くおわび申し上げる。事故を風化させることなく、究極の安全に向けて全力を注いでいく」と誓った。
 同社は19日、酒田市に設置した特殊なレーダーを用いて突風を事前予測し、列車の運転を規制する新システムの運用を始めた。25日午前4時半〜5時にJR酒田駅周辺の3区間で初めて運転中止の指示が出され、貨物列車2本が運転を約10分間見合わせた。
 冨田社長は式典後の取材に「より精緻に広範囲で突風を検知できるよう、まだ改善の余地がある」と強調。遺族からはシステム導入に一定の評価を得たものの「機械やシステムだけに頼るのでなく、社員一人一人が安全に対する思いを持ち続けてほしい」と求められたことも明らかにした。
 事故は05年12月25日夜、秋田発新潟行き特急いなほ14号が脱線転覆し、乗客5人が死亡、乗員2人を含む33人が重軽傷を負った。同社は今月13日、全被害者、遺族との示談が成立したことを発表。冨田社長は「実際はかなり前に成立していたが、遺族の心情やプライバシーを考えて公表を控えていた。事故から10年以上たち、遺族や負傷者に負担をかけずに済む時期になったと判断した」と説明した。


関連ページ: 山形 社会

2017年12月26日火曜日


先頭に戻る