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<帰還困難区域>福島・双葉で除染と建物解体始まる 国認定の復興拠点で初

除染作業で刈り取った草木を袋に詰める作業員=25日午前、福島県双葉町

 環境省は25日、東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域に住民が再び住めるようにする特定復興再生拠点区域(復興拠点)の整備に向け、福島県双葉町で除染と建物解体の工事を始めた。政府が認定した復興拠点の整備計画に基づく除染作業は初めて。
 9月に政府の認定を受けたJR双葉駅周辺の復興拠点555ヘクタールのうち、約7ヘクタールが対象。放射線量が比較的低い北東部の避難指示解除準備区域と常磐自動車道を東西に結ぶ県道と町道の一部(2.4キロ)沿線などが含まれる。来年7月までに表土の剥ぎ取りなどの除染を行い、住宅など約55軒を解体する。
 初日は作業員約20人が、国道6号近くの町道沿いや町体育館敷地内で、機材を使って草木を刈り取った。関係者に訓示した伊沢史朗町長は「工事の進捗(しんちょく)により復興していく姿を町民に感じてもらうことが、帰還意欲向上という課題解決の一助になる」と期待した。
 整備計画によると、町は2022年春ごろまでに避難指示解除を目指す。解除準備区域と双葉駅周辺の一部などでは、常磐線が全線再開する19年度末までの先行解除を計画する。
 同町の復興拠点内では昨年に先行着手した駅西側約40ヘクタールの除染が完了。駅東側周辺の市街地約90ヘクタールの除染と建物解体も来年2月には始まる予定だ。
 復興拠点を巡っては、双葉町のほか、大熊町と浪江町の整備計画が政府の認定を受けている。

[特定復興再生拠点区域(復興拠点)]東京電力福島第1原発事故による避難区域のうち、放射線量が年間50ミリシーベルトを超え、立ち入りが制限されている「帰還困難区域」の一部に整備する住民の居住区域。住民の帰還の意向などを踏まえて各自治体が作った整備計画を政府が審査する。放射線量が年間20ミリシーベルト以下になる見込みが確実であることなどが認定の条件となる。現時点で福島県双葉町、大熊町、浪江町の計画が認定済みで、認定から5年後をめどに避難指示の解除を目指す。


2017年12月26日火曜日


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