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<女川原発>再稼動申請から4年 最終判断は2号機の耐震焦点

原子力規制委員会による再稼働審査が5年目に入る東北電力女川原発2号機。耐震強度が大きな焦点となる

 原子力規制委員会による東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の再稼働審査は27日、申請から4年になる。規制委は女川2号機を集中議論するチームを設けるなど審査は終盤の様相だ。東北電は2018年度後半以降の再稼働に向け、18年5月までに審査項目の説明を終えたい考えだが、東日本大震災で被災した原発だけに、最終判断の局面では耐震強度が大きな焦点となる。(報道部・高橋鉄男)

<東北電「早期に」>
 審査会合はこれまで99回開催した。8月に耐震設計の目安となる基準地震動が確定し、地震・津波分野がほぼ終了。審査は重大事故対策を中心とした設備分野に移った。月数回だった論点整理の非公開のヒアリングは、10月が9回、11月は14回と急増した。
 東北電の原田宏哉社長は「着実に審査が進展している」と評価した上で「効率的に審査を進めるため、一つ一つの説明を充実させ早期に終わるようにしたい」と語り、来春に審査項目の説明を終わらせたいとの意向を示す。
 審査を巡って規制委は10月、沸騰水型軽水炉(BWR)の設備分野を担当するチームを2から3に増やし、うち一つを「女川2号機を集中的に審議する担当」(規制委)に再編した。
 BWRで並行審査してきた日本原子力発電東海第2(茨城県)や中部電力浜岡4号機(静岡県)、中国電力島根2号機(島根県)のうち、基準地震動が固まったのは女川2号機が2例目。1例目の東海第2は技術的審査が終了しており、次は女川2号機を先行させる方針とみられる。

<剛性が70%低下>
 ただ設備分野の審査は女川固有の課題がある。
 東日本大震災で原子炉建屋の耐震壁に幅1ミリ未満のひびが1130カ所入り、地震への剛性(変形しにくさ)が最大70%低下したことが判明。東北電は「壁や屋根の鉄筋で建物の耐力は確保されている」と主張するが、規制委は耐震強度を慎重に議論する考えだ。
 海抜29メートルの防潮堤の安定性や地盤の液状化評価の論点も残る。早期の審査終了を目指す東北電に対し、規制委は「審査がおろそかになる」と懸念を口にする。
 女川では現在、防潮堤など再稼働に必要な安全対策工事が18年度後半の完成を目指して進んでいる。


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2017年12月27日水曜日


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