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津波に耐えた「かしまの一本松」別れ惜しむ 切り株なでる地元住民も

伐採されたかしまの一本松。クレーン車で上部をつられた状態で、ゆっくりと地面に置かれた=27日、南相馬市鹿島区
伐採される一本松を囲むように輪をつくり、住民らが感謝の気持ちをささげた

 東日本大震災の津波に耐えた南相馬市鹿島区の「かしまの一本松」が27日、伐採された。関係者が樹勢回復に努めてきたが、高潮などの影響で枯死を免れなかった。作業に先立ち、住民らが記念式典を開いて別れを惜しんだ。
 一本松は高さ約25メートル。10メートル超の津波に見舞われ、2015年秋ごろから衰えが目立っていた。復興工事により周囲に土盛りが必要になったことから、福島県が伐採を決めた。
 式典には約50人が出席。神事に続き、代表者らがおの入れを執り行った。チェーンソーで松が根元から倒されると、切り株をなでる地元住民もいた。
 地元集落は震災で54人が犠牲となり、行政区も解散した。保存活動を続けてきた五賀和雄さん(77)は「きょうまで本当に頑張ってくれた。感謝の気持ちでいっぱい」と話した。伐採された松は表札への加工、配布が検討されている。


2017年12月28日木曜日


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