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ハタハタぱったり漁師悲鳴 漁獲枠の半分満たず 価格2倍「高級魚」に

雌と雄に選別されて競りに掛けられるハタハタ。水揚げ量が少なく価格は高騰した=14日、秋田県男鹿市の船川港

 秋田県沿岸の季節ハタハタ漁が低調のままで終わりそうだ。県水産振興センター(秋田県男鹿市)によると25日現在の漁獲量(速報値)は197.2トンで、今季の沿岸の漁獲枠(430トン)の半分にも達していない。漁師からは不漁を嘆く声が聞こえる一方、価格は例年の2倍以上に高騰し、消費者が手を出しづらい「高級魚」になっている。

 県漁協の各支所別の漁獲量は北部(八峰町)24.7トン、北浦(男鹿市)26.7トン、船川(同)71.3トン、南部(にかほ市)74.5トン。いずれも漁獲枠に達しないまま、今季の漁をほぼ終えた。
 県や漁協でつくるハタハタ資源対策協議会は11月、今季の漁獲枠を昨季比80トン減の720トン(うち沖合290トン)に設定。有数の漁獲量を誇ってきた男鹿市の北浦、相川両地区などを管轄する県漁協北浦総括支所管内は、資源維持と漁費削減を目的に操業日数を10日間に限る取り組みを試験的に導入した。
 だが、北浦漁港周辺の事前調査では魚群がほとんど確認されず、操業日を確保するため今月14日、急きょ一斉操業に踏み切った。初漁は例年に比べ10日ほど遅れ、漁獲量も前年の約105トンの2割強にまで落ち込んだ。操業日数を限定した新たな取り組みの分析すら難しい状況だ。
 北浦の漁師(70)は「燃料代のほうが高くつきそうだ。来年も操業するかどうか迷う」と嘆く。浅井和博支所長も「不漁の原因は不明で、今まで経験したことがない状況だ」と語る。
 漁獲量の減少を受け市場価格は高騰している。
 秋田市大町のスーパー「せきや」では今月上旬、子持ちの雌(3.5キロ箱)が6500円、雄(同)が2100円で店頭に並び、20日ごろには雌が7000〜8000円と例年の2倍以上に高騰した。
 同社の担当者は「かつての大衆魚が高級魚に変わってしまった」と苦笑。来店した市内の主婦(53)も「一般家庭には手が届かない存在になった」と話した。
 不漁の原因として一部漁師からは潮流の変化を指摘する声も出ているが、県水産振興センターの担当者は「因果関係は分からない」と首をかしげる。
 資源量自体が減っているとの見方もあり「漁師が魚種を変えることなども含め、ハタハタを取り巻く環境の改善が必要だ」と強調する。


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2017年12月30日土曜日


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