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<頂点へ>走り続ける覚悟 澤穂希さん「気持ちがあれば、何でも乗り越えられる」

澤穂希さん

 サッカー日本女子代表「なでしこジャパン」の主将として、2011年のワールドカップ(W杯)ドイツ大会で世界の頂点に立った澤穂希さん(39)。現在、仙台市に夫、長女と住むレジェンドは河北新報社のインタビューで、強い気持ちの重要性などを熱く語った。

 −今振り返って、W杯初優勝に必要な要素は何だったと思いますか。
 「サッカーを始めた当初は世界一という目標は立てられませんでした。意識し始めたのは佐々木則夫監督(尾花沢市出身)になってからです。それまで世界の強豪と何度も対戦し、差を感じていましたが、チームが一つになって結果が出るようになりました。ゼロから一気に頂点に立つのは難しいです。チームとして個人として土台を積み上げ、最後にうまく(世界一が)取れました」

 −東日本大震災が起きた年でした。
 「サッカーをしていていいのかなとみんなが落ち込みましたが、私たちに何ができるかを考えたとき、やはりサッカーで結果を出してみんなを元気にできるようにという思いがありました。今までにないような力で背中を押されたような感じがしました」
 −主将として意識したことは。また、勝負強さはどこから生まれますか。
 「言葉でまとめるのではなく、グラウンドで背中を見せるのが私のキャプテンシーです。しんどい状況でも最後の最後まで走り続けました。後輩に偉そうに口で言っても、自分が実践して結果を出せないと付いてきません。勝負強さは経験もありますが、最後の最後は気持ちです。それがあったら何でも乗り越えられると思います」
 −引退後はテレビ解説などをされています。
 「グラウンドの外から見て勉強しないといけないことがたくさんあります。今のなでしこが良い悪いというのではなく、欲を言えばもっとできるかなって思います。これから強くなるだろうし、ならなきゃいけない。すごくできている部分とまだ物足りない部分を感じながら、選手への期待を込めて発言しています」
 「チームプレーなので、まずは個人のレベルをもっと上げていかないといけません。日本は身体能力が高くないので、チームとしての連係・連動が必要です。チームコンセプトをしっかり理解し、より一層深く細かく詰めていかないと世界では戦えません」

 −サッカーとの今後の関わり方は。
 「女子はリオデジャネイロ五輪に出られず、以前ほど注目されない時期にきていると思います。結果が全てなので、なでしこは勝ち続けないといけません。W杯優勝時のチームはみんなが同じ方向を見ていました。試合で活躍したいのは当然ですが、自分が出なくてもチームのために頑張れる選手が集まっているチームは強いと思います」
 「なでしこジャパンの後輩たちのために、私が力になれることがあれば、何らかの形で関わっていきたいです。また、子どもたちにサッカーの楽しみを伝えてあげる活動もしていきたいと考えています」
 −子育ても含め、仙台での暮らしはいかがですか。
 「子育てはとても楽しいです。主人(ベガルタ仙台運営・広報部長辻上裕章氏)もとても協力的です。拍手など、昨日できなかったことが今日できたりする成長がうれしいです。半面、寂しさも。このまま大きくならないでと。仙台の人はすごく優しいし、おいしい食べ物がたくさんあります。街もコンパクトで、いろんなお店が集まっていて便利です」
 −J1仙台とマイナビベガルタ仙台レディースへの期待を。
 「何より、地域との一体感がいいなと感じています。勝つことで周りが元気になったり応援してくれたりすると思います。見ていて、わくわくどきどきする試合を多く見たいですね」


2018年01月01日月曜日


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