宮城のニュース

<頂点へ>B2仙台、勝利求め心一つ 志村、頂点の経験伝える/「89ERSチアーズ」チーム鼓舞

頂点を知る志村がチームを引っ張る
ダンスで会場を盛り上げる89ERSチアーズのHONOKAさん(手前)ら

 バスケットボール男子、B2仙台は今季、B1への返り咲きを目標に戦っている。最古参の志村雄彦(34)は、頂点に立ってきた経験を武器に、チーム力を高めようと必死だ。ホーム戦で会場の雰囲気を華やかにする「89ERSチアーズ」は、リーグ屈指の実力を持つ。勝利を願い、応援に力が入る。

◎成功体験 若手の自信に

 頂点を知る男がチームにいる。「小さな巨人」の異名を持つ160センチの志村だ。
 仙台高時代は名将佐藤久夫監督(現宮城・明成高コーチ)の下、ウィンターカップ2連覇を達成。慶大では関東大学リーグ2部だったチームを1部優勝、全日本大学選手権制覇に導いた。
 瞬時の判断力にたけ、素早いパス回しで攻撃のテンポをつくり出す。守備では相手の進路を読みながらうまく体を入れる。体が小さくてもプロで通用することを体現してきた頭脳派プレーヤーだ。
 今、仙台の若手に成功体験を伝えようと必死だ。練習場ではコート上の指導者となり、時には厳しい声を掛ける。
 「負けると言い訳を探す癖が付く。勝利のステージに立たせることで若手に自信を付けさせなければいけない」
 B1復帰を目指すチームは思わぬ低迷に苦しんでいるが、「チームで一つのことを徹底し、妥協せずに続けることが大切」。高校時代、佐藤監督から受けた教えを思い返している。
 上位進出を目指し、チームは攻撃重視の戦術に大きくシフトした。「カラーが決まれば、道筋を付けるのは簡単。選手がその戦略に順応すればいいだけ」。経験に裏打ちされた自信を胸にチームを引っ張っていく。

<しむら・たけひこ>1983年生まれ、仙台市出身。仙台高−慶大出。NBLの前身、日本リーグ東芝を経て08年にbj仙台に入団し、主将を計5季務めた。160センチ、65キロ。背番号4。

◎団結演出 もてなし磨く

 バスケット観戦を楽しませてくれるのは選手だけでない。2005年に発足した「89ERSチアーズ」がブースターとともに、会場のボルテージを上げる。キャプテンのHONOKAさんは「もてなしの精神はBリーグのチームでどこにも負けない」と力説する。
 専属メンバーの「GOLD」、社会人でつくる「BLACK」、中高生が集まる「RED」、小学生以下が中心の「YELLOW」の4チームで構成。週2回、仙台市太白区のスタジオに集まり、約3時間練習する。
 ハーフタイムが最大の見せ場だ。「勝っている時にいい雰囲気を保ち、負けている時には空気を一変させる役割を担いたい」とHONOKAさん。試合展開に合わせて悔しさやうれしさを表情ににじませ、ブースターとの一体感を演出していると言う。
 応援席との距離が近い特徴を生かし、観客との交流も積極的だ。好プレーにはハイタッチで喜びを共有する。遠路やってきた相手チームのブースターへの気配りも忘れない。宮城の隠れた名所や名物のお土産を紹介してコミュニケーションを図る。
 「一人でも多くの人に来てもらえるきっかけをつくりたい」とHONOKAさん。チアーズは日夜、もてなしの技に磨きを掛けている。


2018年01月01日月曜日


先頭に戻る