宮城のニュース

名物ジャズ喫茶 2人の新米マスターで灯り再び 被災地気仙沼で創業50年の歴史守る

「今後もごひいきに」。マスターの仕事が板についてきた小松さん(右)と今川さん

 ほの暗い店に入ると、ジャズの心地よいリズムとコーヒーの香り。「いらっしゃいませ」。2人の新米マスターが笑顔で迎えてくれる。今川富保さん(68)と小松和雄さん(64)だ。
 宮城県気仙沼市南町にあるジャズ喫茶「ヴァンガード」は1967年の創業。東日本大震災にも負けず、ジャズの灯をともし続けてきたが、50周年を迎えた2017年、店はまたも存続の危機に。16年に他界したオーナーの川原尚さんと共に、店を切り盛りしてきたマスターの昆野好政さんが17年9月に亡くなった。
 その喫茶店に手を差し伸べたのが、昆野さんの友人の今川さんと、店を拠点に活動するジャズドラマーの小松さん。早速、サイホン式コーヒーの入れ方を特訓し、17年10月中旬に再開した。
 一仕事終えた漁業関係者が一服し、商店街のご隠居方は時事放談。「お客さんから『続けてくれてありがとう』って感謝されています」と2人も喜ぶ。真空管アンプで奏でるレコードのジャズを聞きながら飲むコーヒーは、1杯260円のまま。港町で育まれたぬくもりを守り続けている。


関連ページ: 宮城 社会

2018年01月09日火曜日


先頭に戻る