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<東松島・創る村>再出発 不登校児の拠点、夏完成

自ら作った模型を前に、再建への思いを語る飴屋善敏さん(左)と善太さん

 フリースクールの活動拠点を2016年の火災で失った東松島市のNPO法人「創る村」が、建物の再建を進めている。学校になじめない子どもたちの受け入れは、30年以上取り組む活動の原点。理事長の飴屋善敏さん(85)は「スタッフたちと一緒に、また人を育てる活動をしたい」と再出発への意欲をにじませる。

 新築するのは、六つの部屋と共有スペースがある宿舎と、オペラや演劇、運動ができる多目的ホールの2棟。資金調達の難航などで1年以上足踏みを強いられたが、支援者の協力で再建のめどが立った。
 昨年11月19日には建物があった敷地に支援者ら約20人が集まり、地鎮祭を開催した。今月着工し、今夏の完成を目指す。
 飴屋さんは神奈川県の高校教員などを経て1980年、宮城教育大に着任。フリースクール創る村を設立し、81年に現在地へ移った。多い時は20人近い小中学生が共同生活を送った。
 3階建ての宿舎とオペラの稽古場や図書室、ホールを備えたロッジは2016年4月、火の不始末で全焼した。幸いけが人はいなかったが、飴屋さんの長男でNPO法人役員の善太(たるまさ)さん(30)は「全てがなくなり、一時は何も考えられなくなった」と振り返る。
 仙台市内などから不登校の相談が多く寄せられ、現在はNPO法人が営む高齢者デイサービス「老莱子(ろうらいし)の家」で子どもを受け入れる。善太さんは大きな声を出せないなど窮屈な環境に負い目を感じながら、「子どもが集まれる場所がどうしても必要」と再建を急ぐ。
 飴屋さんは、はやる気持ちから新たな建物の模型を自ら作り上げた。オペラや演劇の練習、デイサービスに通う高齢者たちとの触れ合いなどを挙げ、「世代を超えた交流を通じ、子どもたちにはたくましく育ってほしい」と力を込める。


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2018年01月11日木曜日


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