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<高齢者福祉 東北の現場>介護ロボ普及へさらなる啓発必要 目的や意義、施設に浸透不足

 東北の高齢者福祉の現場で、さまざまな機能を持つ介護ロボットが活用され始めた。国や自治体の補助制度が整い、スタッフの負担軽減や勤務意欲の向上、お年寄りの自立支援など幅広い効果が見込まれている。現場が人手不足で、利活用できる機会が乏しく、導入が進まないと課題を指摘する声もある。(生活文化部・肘井大祐)
 宮城県は県内で介護老人保健施設などを営む法人を対象に、ロボットの購入費の半額(最大1500万円)を独自に補助している。
 県によると、高齢者の動きをセンサーで感知し異常時に通報する機能などを持つ「見守り系」やテレノイドなどコミュニケーション支援のタイプが購入例に多かった。事業を活用したのは16施設で、当初の見込みを下回った。
 「現場が人手不足で、ロボットを生かす教育や訓練に充てる時間をつくれないのではないか」。東北の主要取扱代理店となる総合商社コセキ(仙台市青葉区)執行役員の佐々木恵美子さん(53)が指摘する。開発コストがかさむ上、多くの業者で量産する体制が整わず、単価が割高なのも施設側が二の足を踏む一因のようだ。
 商品化された介護ロボットは数十種類に上るとみられる。人工知能や情報通信技術の進歩に伴い、日進月歩で機能は充実している。
 日本福祉用具供給協会東北支部支部長の今野雅隆さん(53)は「まだ活用法を知らない施設が多く、ロボットを使う目的や意義が共有されていない。普及に向けた啓発を地道に続ける必要がある」と語る。


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2018年01月10日水曜日


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