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<福島第1事故>溶融燃料ウラン、被覆管成分影響し水溶性低く 原子力機構が分析

 東京電力福島第1原発事故の溶融燃料(燃料デブリ)に燃料を収めていた被覆管の成分が混ざると、健全な核燃料に比べ、核燃料中のウランが水に溶け出しにくい状態になるとの研究結果を日本原子力研究開発機構がまとめた。

 溶融燃料は冷却できなくなった核燃料が高温になって溶け、被覆管や原子炉圧力容器内の構造物などと混ざり合ったもので、1〜3号機の圧力容器や原子炉格納容器内にある。冷却水に漬かっていたり、冷却水がかかっていたりしている。
 溶融燃料が出す強い放射線の影響で水は分解され、過酸化水素が発生。通常の核燃料は過酸化水素の働きでウランが水に溶けやすい状態に変化するが、溶融燃料の場合はどうなるかよく分かっていなかった。
 原子力機構の熊谷友多研究員らは溶融燃料からウランが水に溶け出すかどうかを確かめようと、実験で被覆管の素材であるジルコニウムとウランの微粒子を水に混ぜ、過酸化水素を注入。ウランとジルコニウムを1対1の割合で混ぜた場合、ウランだけの模擬燃料に比べ、水に溶け出したウランの量は4%にとどまった。ジルコニウムの働きで過酸化水素が分解されたことで、ウランが溶けにくくなったと考えられるという。
 熊谷研究員は「第1原発の汚染水の分析でもウランはほとんど検出されておらず、研究結果と一致している」と話した。


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2018年01月14日日曜日


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