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<タリウム事件>控訴審が結審 弁護側は無罪主張

 名古屋市で高齢女性を殺害し、仙台市で同級生2人に劇物の硫酸タリウムを飲ませたとして殺人や殺人未遂などの罪に問われ、名古屋地裁で無期懲役判決を受けた元名古屋大女子学生(22)=仙台市出身=の控訴審公判が15日、名古屋高裁であった。最終弁論で弁護側は無罪を主張し地裁判決の破棄を、検察側は控訴棄却をそれぞれ求めて結審した。判決は3月23日。
 弁護側は、元女子学生が先天性の発達障害の影響で劇物や死体など偏った興味に執着し、犯行時は併発した双極性障害(そううつ病)で行動を抑制できなかったと改めて指摘。「精神障害が犯行に重大な影響を与えた」と主張した。
 昨年3月の地裁判決が精神障害の影響を「一定程度あったが限定的」と判断し、完全責任能力を認めた点は「児童精神医学の専門的知見とは相いれず不適切だ」と強調。殺人衝動は投薬で一定の抑制効果が出ているとして、心神喪失者医療観察法に基づく治療の実施を求めた。
 検察側は、控訴審で弁護側証人として出廷した医師が元女子学生の精神障害を「重度」と証言した点に言及。医師が実際に元女子学生と面会による鑑定をしておらず、地裁判決や一審段階の鑑定書を基に診断内容を検討していたことなどから「証拠価値は乏しく、事実認定に影響を与えない」と主張した。
 地裁判決によると、元女子学生は2012年5〜7月、仙台市で中学と高校の同級生男女2人に硫酸タリウムを飲ませ、殺害しようとした。14年12月、名古屋市昭和区の自宅アパートで知人の森外茂子(ともこ)さん=当時(77)=を殺害。6日後に帰省先の仙台市で青葉区の女性方に放火し、住民3人の殺害を図った。


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2018年01月16日火曜日


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