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<福島県産米検査>20年産から抽出移行も 全量全袋見直しへ

福島県が見直し方針を示した県産米の全量全袋検査=昨年11月中旬、福島県白河市

 東京電力福島第1原発事故後に実施している福島県産米の放射性物質濃度検査について、県は18日、全量全袋を対象にした現行方式を早ければ2020年産米から見直す方針を示した。旧避難区域など一部を除いて抽出方式に移行する。年度内に移行時期を決める。
 年間約1000万点に上る全袋検査で15年産以降、国の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超える例がなく、抽出方式で県産米の安全性を担保できるなどと判断した。12年産から年間約60億円をかけて続けてきた検査の大きな転換となる。
 県は福島市で開いた関係団体による検討会議で素案を提示。全袋検査の今後の継続期間として「3年間」を目安に、基準値の2分の1(50ベクレル)を超える例が全くなければ抽出検査に移る。17年産を3年間に含める場合、最短で20年産から、含めない場合、21年産からとなる。
 新たに営農を再開した旧避難区域などは全袋検査を続ける。避難区域に限るかどうかなど検査継続の具体的な範囲は、南相馬市や双葉郡8町村など対象の12市町村と協議する。
 農家の自家消費米は18年産から希望制に切り替え、旧避難区域などは全袋検査を継続する。
 生産者や消費者の各団体などが出席した非公開の検討会議では移行に反対はなく、「(放射性物質の吸着を防ぐ)カリウム散布など農家の努力を訴えていくべきだ」といった声が出た。
 県は方向性を正式決定後、説明会などを通じて生産者や消費者の理解を広げる方針。水田畑作課は「次の段階に移行するという、前向きに捉えられるメッセージの出し方を考えたい」と説明した。
 全袋検査は風評払拭(ふっしょく)を担う一方、生産者の負担などの課題があり、県が本年度、再検討を進めてきた。


2018年01月19日金曜日


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