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<福島県産米検査>農家・流通から賛否両論

 東京電力福島第1原発事故後に続ける福島県産米の放射性物質濃度の全量全袋検査について、福島県は18日、段階的に縮小する方向性を示した。「理解できる」「すぐにやめるべきだ」「続けてほしい」。生産者や消費者からは賛否両論の声が上がった。

 「中途半端だ。検査を続ける限り風評は生まれる」。白河市の農事組合法人「入方ファーム」の有賀良雄代表理事(68)は少なくとも2年は全量全袋検査を続ける方針に落胆した。
 検査で出荷時期が遅れることがあり、即時の終了を求めていた。「検査がなくても販売先との信頼関係は自助努力で築ける。すぐ直販できる環境に戻してほしい」と訴えた。
 全量全袋検査が続く旧避難区域では、数年後に抽出検査に移行する「区域外」と違いが生じることに不安を漏らす農家も。川内村の秋元英男さん(63)は「『安全ではないから調べているのか』と消費者に不安に思われないだろうか」と心配した。
 流通や消費者側の受け止めもさまざまだ。
 会津若松市で地産地消に取り組むNPO法人「素材広場」の横田純子理事長は「作業対効果を考えれば抽出検査も選択肢の一つ」と理解を示しつつ「できれば今の体制を続けてほしかった。基準値を超えるものが出ないと分かっていても、消費者に向けた安全宣言になる」と語った。
 福島産品の販売などを積極的に行う福岡県のエフコープ生協の安元正和組合員活動部長は「『検査終了』の言葉が独り歩きし、かえって買ってもらえなくなる不安はある」と指摘。「県や農協などは安全性の説明により一層、力を入れるべきだ」と注文した。


2018年01月19日金曜日


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