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<福島県産米検査>風評の解消に一層努力を

 【解説】福島県産米の放射性物質濃度検査を巡り、県が抽出方式への移行方針を示した背景には、安全性の確認を重ねてきた実績と生産者の負担軽減を図る狙いなどがある。ただ全量全袋検査からの転換で風評がぶり返すことがあってはならず、消費や流通の現場に理解を求める働き掛けが一段と求められる。
 全袋検査は生産者側の負担が大きい。検査のために出荷が遅れることもあり、取引への影響を懸念する声が出ていた。
 県は全袋検査の継続期間として「3年間」を目安とした。野菜など通常の抽出検査が必要な期間を、「直近3年間」で基準値半分を超える放射性セシウムが検出された場合とする国のガイドラインを参考にした。
 今後はこれまでの実績や生産現場の努力を十分に周知することがより重要だ。年間1000万点に上る全袋検査の実施を、首都圏などの消費者の約7割が「全く知らない」と県の調査に答えている。
 旧避難区域を含め、除染や土壌対策を続け、安全性を確かめて営農を再開している事実は知れ渡っておらず、全袋検査見直しに不安を覚える生産者もいる。
 県が目指すように「新たな段階に入った」との認識を全国で共有するにはどういった方策が必要か。関係者は知恵を絞り、努力を重ねるべきだろう。(福島総局・高橋一樹)


2018年01月19日金曜日


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