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<次世代塾>仙台・名取で第12回講座 学生ら仮設住宅など視察、生活再建課題学ぶ

仮設住宅を訪れ、菅原忠男自治会長(右から4人目)から話を聴く受講生=名取市の愛島東部仮設住宅

 東日本大震災の伝承と防災啓発の担い手育成を目指し、河北新報社などが企画した「311『伝える/備える』次世代塾」の第12回講座が20日あり、大学生ら受講生約60人が名取、仙台両市の仮設住宅と災害公営住宅を視察した。被災した住民から暮らしの現状を聞き、再建に向けた課題を考えた。

 名取市閖上の水道設備業長沼俊幸さん(55)は、震災の津波で築9年の自宅が流され、同市の愛島東部仮設住宅に6年暮らした経験を紹介。長い仮設生活で強いつながりができた半面、仮設後の新生活になじめない高齢者がいると報告した。
 長沼さんは昨年、地元の閖上に家を再建したが、残っていた前の住宅ローンに続く「二重ローン」に直面。「新しい家のローンは80歳まで続く。プレッシャーを感じる」と明かした。
 仙台市太白区では、あすと長町第3災害公営住宅の自治管理組合会長を務める飯塚正広さん(56)が、あすと長町仮設住宅のコミュニティーを一定程度保って入居できた経緯を説明。世帯主の平均年齢が69歳と高いことに触れ、「孤独死などを防ぐため高齢者や独居者をどう支えるかが課題だ」と語った。
 視察後、受講生はグループワークで感想を発表。「コミュニティーの維持が被災者の心の支えになることを学んだ」「再建資金の確保が重要」「生の声を聴いて課題を把握する大切さを実感した」との声が出た。
 次世代塾は河北新報社、東北福祉大、仙台市を中心とする311次世代塾推進協議会の主催。年15回の講座のうち3回を被災地視察に充てている。


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2018年01月21日日曜日


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