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<この人このまち>ベリー栽培で地域に光 将来は工場やレストランも

樋口和美(ひぐち・かずみ)1950年青森市生まれ。青森地域広域事務組合中央消防署を2011年に定年退職し起業。他業種に取り組みながら、13年に農業法人を設立した。

 青森市の農業法人「天の川」がブラックベリーの産地化に取り組んでいる。農業法人の樋口和美社長(67)は元消防士という異色の経歴。国内での生産は珍しいブラックベリーによる加工商品の開発で、生産拡大と販路開拓に意欲を見せる。(青森総局・佐藤謙一)

◎農業法人「天の川」社長 樋口和美さん(67)

 −ブラックベリーを栽培するきっかけは。
 「消防署の同僚から苗木2本を贈られて。自宅に植えていたら、知人から『商売になる』と言われ、やってみることにしました」
 「私たちの農業法人などによる、各種ベリー栽培で地域の活性化を図る『三内縄文ベリーランド地域活性化事業』が2013年に県の助成事業に採択されました。翌年から休耕地を借り受け、本格的に始めました」

 −ブラックベリーの特徴は。
 「酸味が強いですが、抗酸化作用がとても高いです。老化防止や美肌効果があると言われるエラグ酸も豊富に含まれています」
 「繁殖力が強く、果実は傷つきやすい。枝が伸び過ぎないように剪定(せんてい)したり、収穫が終わった枝を刈ったりする作業も必要です。収穫は全て手作業で、とても手間がかかります」

 −現在の生産量は。
 「昨年は5400平方メートルで栽培し、6.3トンを収穫しました。今年はさらに農地を借り、8トンにします」

 −商品開発にも積極的に取り組んでいます。
 「初めはゼリーや実をつぶしたピューレを作っていましたが、ジャムやアイスクリームなども販売しています。昨年、解凍したときにドリップ(汁)が出ない冷凍生果を開発しました」

 −販路の開拓は。
 「昨年、東京の商談会に初めて出展しました。大きな看板を作り、目立つように縄文風の服を着て、バイヤーにアピールしました」
 「首都圏の飲食店から注文が入るようになり、全国チェーンのホテルがドライフルーツにして販売する話もあります。実を丸ごと冷凍した商品の引き合いが多く、昨年の収穫分が予約でいっぱいの状態です」

 −観光農園も始めたそうですね。
 「昨年8月の日曜日に入園料1000円で食べ放題にして好評でした。今年は7月下旬から9月上旬まで毎日やります。皆さんに楽しんでもらいたいです」

 −今後の目標は。
 「農場に工場やレストランをつくりたいですね。経営的にはまだ赤字ですが、生産量を毎年増やす計画です。将来は明るいですよ」


関連ページ: 青森 経済

2018年01月22日月曜日


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