宮城のニュース

<次世代型放射光施設>文科省が建設を発表 仙台整備が確実、全国唯一の候補地に

 文部科学省は23日、物質中の電子の動き方を解析する次世代型放射光施設=?=の建設を目指すと発表した。整備運用で連携する企業や自治体でつくるパートナーの公募も始め、東北大青葉山新キャンパス(仙台市青葉区)への誘致を目指す産学連携組織の光科学イノベーションセンター(同市)が応じる方針。選考結果は6月初旬に公表する。全国で唯一の候補地となる見通しで、仙台への建設が確実視される。2019年度にも整備着手を目指す。
 文科省のパートナー公募には、センターと東北経済連合会、宮城県、市が共同で応募。青葉山新キャンパスへの整備計画を提案する。
 選定要件には、加速器本体を収容する建屋建設や整備用地確保、産学官金の集積と明確な発展ビジョン、整備費負担に向けた財源確保、候補地の地盤の安定性などが盛り込まれた。
 公募の締め切りは3月22日。文科省が科学技術・学術審議会の小委員会の意見を踏まえて選定する。書面審査と応募者へのヒアリングのほか、必要に応じて候補地に赴いて調査する。
 放射光施設を巡っては、18日に小委員会が早期の整備を提言。整備費は約340億円、運用経費は年間約29億円と試算した。
 整備費のうち、国は加速器整備などで190億〜200億円を拠出する方針。国側の施設整備は量子科学技術研究開発機構(千葉市)が受け持つ。
 パートナーに対しては建屋など135億〜150億円に加え、用地取得や造成の費用負担を求める。整備期間は5年と見込む。
 文科省は2018年度予算案に推進費2億3400万円を初めて計上した。担当者は「次世代型放射光施設の整備は海外と比べ大幅に遅れている。学術界、産業界からの期待は大きい」と話した。

[放射光施設]リング型の加速器を光の速さで回る電子が、方向を曲げた時に発する光を使ってナノレベルの物質解析をする。国内には理化学研究所の「スプリング8」(兵庫県佐用町)など9施設ある。次世代型施設は物質の電子状態を解析する軟エックス線領域に強みがある。低コストで高性能の磁石や新薬、低燃費タイヤなどの開発につながると期待される。


関連ページ: 宮城 社会

2018年01月24日水曜日


先頭に戻る