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<道の駅進化形>(2)たろう(宮古市)防災とにぎわい再生へ

被災事業者の店舗が軒を連ねる道の駅たろう
田老町漁協が新鮮な海産物を提供する「とれたろう」のいけす

 道の駅は平成生まれだ。平成5(1993)年の制度創設以来、市町村の申請に基づく国土交通省の登録数は増え続け、昨年11月で全国1134駅、東北160駅に上る(未開業を含む)。ドライブなどの休憩先としてだけでなく、地域とともに進化を続ける道の駅。新たな可能性を予感させる東北の事例の一端を紹介する。

<3月に本格開業>
 東日本大震災の津波で大きな被害に見舞われた宮古市田老地区の国道45号沿いで仮営業中の道の駅「たろう」。敷地内は3月の本格オープンに向けた工事が急ピッチで進む。
 2020年度までには、田老地区中心部の南端と北端に三陸沿岸道路のインターチェンジが完成する。道の駅周辺は津波浸水域のため宅地利用できないものの、交通量の増加が見込まれるとあって、地区住民は道の駅を核としたにぎわい再生に取り組む。
 営業中の産直施設「とれたろう」は運営に田老町漁協が加わった。店舗中央のいけすでアワビやナマコ、ウニなど旬の海産物を提供する。買い求めた魚介類を、その場で焼いて食べるのも「売り」の一つだ。
 サケの串焼きや、タコ代わりに地元名物の真崎ワカメを具にしたたこ焼き風の「真崎焼き」は出来たてを頬張れる。
 観光案内施設「たろう潮里(しおさと)ステーション」は、地元の震災遺構「たろう観光ホテル」と連携。防災語り部ガイドの拠点になっている。

<復興はここから>
 田老地区の仮設商店街「たろちゃんハウス」から敷地内に移転した商業者もいる。
 「被災事業者や地域の復興はここからが本当のスタート」と語るコンビニエンスストア経営の箱石英夫さん(65)。「外から人を呼ぶにも、地域の交流の場としても道の駅が中心になる。みんなで工夫して盛り上げていきたい」と再起を期す。
 16年8月に仮オープンし、産直施設などから少しずつ施設を増やしてきた道の駅たろうには、被災事業者が再建した食堂と餅店も並ぶ。
 本格オープン時は震災からの再建店舗が計4軒となり、交通情報を提供する休憩施設が完成して全ての施設がそろう。
(宮古支局・高木大毅)

[メモ]宮古市中心部からは国道45号を北上して約30分。営業時間は午前9時〜午後5時。語り部ガイドの予約は0193(77)3305。


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2018年01月24日水曜日


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