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<Eパーソン>質の高い民泊提供へ

上山康博(かみやま・やすひろ)私立桃山学院高卒。KLab(東京)の事業本部長、楽天トラベル(同)執行役員を経て、2012年6月に百戦錬磨を設立、社長就任。大阪市出身。56歳。

◎百戦錬磨 上山康博社長

 民泊仲介サイト「ステイジャパン」を管理、運営するITベンチャーの百戦錬磨(仙台市)は昨年12月、住友林業(東京)と業務提携を結び、質の高い民泊施設の提供に力を入れる。6月に住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行され、違法営業する民泊への取り締まりが強化される。法整備を訴えてきた上山康博社長に展望などを聞いた。(聞き手は報道部・北村早智里)

 −住友林業と結んだ業務提携の内容は。
 「住友林業が持つ不動産で民泊施設を造り、百戦錬磨が運営するモデルになる。地方創生に向け、空き家の利活用や農泊の推進につなげたい」

 −民泊新法の施行で業界はどう変わるか。
 「健全さが担保されるので、大手企業が積極的に参入するようになる。宿泊と食を分離した民泊の滞在形態は、周辺の飲食店のみならず、清掃など周辺事業の需要を生む。市場は拡大するだろう」
 「新法施行を前に、観光庁などは民泊仲介サイト運営事業者に全ての違法民泊をサイトから削除するよう勧告した。現在、民泊施設として登録されている6万件のうち9割以上は違法と考えられ、民泊物件数は激減するだろう」

 −既存の旅館やホテルなど、民泊の拡大に危機感を抱く宿泊施設もある。
 「現在、訪日外国人旅行者(インバウンド)の1〜2割が、違法民泊を利用していると言われる。規制が掛かれば既存の宿泊施設の利用者は増えるはず。新法施行後、民泊の室数が現状の6万件まで増えるには時間がかかるだろう」

 −全国の自治体で、民泊を規制する条例を制定する動きが広がっている。
 「条例を作ることに反対はしないが、合法の民泊を規制するより、違法民泊を追放する仕組み作りを優先すべきではないか。法の実効性を担保するため、自治体は施行から1〜2年、違法民泊の撲滅に力を入れてほしい」

 −東北での事業展望は。
 「東北は日本の原風景が残っており、長期滞在を好む傾向にある欧米の旅行者には、特に喜ばれるはずだ。蔵王に多くある別荘も民泊施設として有効に活用できる。管理、運営の仕組みを考えたい」


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2018年01月25日木曜日


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