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二つの被災地 憩いでつなぐ 熊本2町村が仙台・新浜に「広場」整備 来月完成

2月にオープンする「みんなの広場」=仙台市宮城野区岡田

 東日本大震災の復興支援を目的に、熊本県南部の湯前(ゆのまえ)町と水上村が2月中旬、津波で被災した仙台市宮城野区岡田の新浜地区に「みんなの広場」を整備する。広場中央につる棚(緑廊)とベンチ6脚を設置し、子どもたちの遊び場や住民の憩いの場にしてもらう。
 広場は約330平方メートル。震災前は集会所が立っていたが、津波で流失して更地になった。つる棚とベンチは2町村産のスギを用いる。2月17日に完成式が行われる。
 2町村は2011年、建築家伊東豊雄さんが旗振り役を務め、震災で自宅を失った人が集う「みんなの家」プロジェクトに協力。宮城野区福田町南の仮設住宅隣に整備された第1号の集会所「みんなの家」向けの木材を提供した。
 仮設住宅の被災者と交流を深めていた16年4月に熊本地震が発生すると、今度は新浜地区の住民が支援物資や義援金を熊本に送付。被災地同士が互いに、物心両面で支え合ってきた。
 福田町南の仮設住宅撤去に伴い、みんなの家は17年4月、被災者の多くが転居した新浜地区に移築された。広場の整備は同年、新浜地区の住民らが発案。支援のつながりから、熊本県産材の無償提供が決まった。工費も2町村が負担する。
 2町村でつくる東北地方太平洋沖地震災害復興支援協議会長の鶴田正已・湯前町長は「地元の資源を使って被災地を支援したいという気持ちから、みんなの家への協力が始まった。今後も支援し合いながら一歩ずつ復興に向けて、前に進んでいきたい」と話す。
 広場は花見などのイベントに活用される。現代美術家の川俣正さんが貞山運河に架ける「みんなの橋」構想を企画するなど、新浜地区では支援活動によるインフラ整備が進んでいる。
 新浜町内会長の平山新悦さん(75)は「みんなの家のつながりで、熊本から支援を頂きありがたい。震災後、新浜に住む子どもは少なくなったが、広場に他の地域からも子どもたちが遊びに来てくれたらうれしい」と期待する。


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2018年01月25日木曜日


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