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<道の駅進化形>(3)なみおかアップルヒル(青森市)リンゴ産地のPR拠点

赤く色づいた旬のリンゴの収穫体験を楽しむ参加者ら(道の駅なみおかアップルヒル提供)
厚さ5センチのアップルパイ。中にはリンゴとカスタードクリームがぎっしり詰まっている

 道の駅は平成生まれだ。平成5(1993)年の制度創設以来、市町村の申請に基づく国土交通省の登録数は増え続け、昨年11月で全国1134駅、東北160駅に上る(未開業を含む)。ドライブなどの休憩先としてだけでなく、地域とともに進化を続ける道の駅。新たな可能性を予感させる東北の事例の一端を紹介する。

 赤や黄のリンゴが店先に並べられ、独特の甘い香りが漂う。収穫期にはひっきりなしに客が訪れ、買い求める光景が見られる。
 1996年の開業時からリンゴに焦点を当てた営業戦略が軌道に乗っている。種飛ばし大会や重量当てコンテストなど、4年前からリンゴに関するイベントを増やしたこともあり、来場者数は増加傾向にある。2016年度は過去最高の約195万人を記録した。
 道の駅の佐藤文一駅長(60)は「青森県内の客を中心に、外国人の団体客もここ2、3年で増えてきた」と満足げだ。

<商品開発に励む>
 リンゴを使った商品開発にも力を入れる。厚さ5センチほどのボリュームあるアップルパイは、土産物売り場の一番の売れ筋。旬の品種のリンゴの果肉が入ったアイスクリームや季節限定の焼きリンゴも人気が高い。材料に使用するリンゴは、地元で収穫されたものしか使わない。
 アップルヒルの最大の特徴は、西側に隣接するリンゴ園だ。リンゴ園を所有する道の駅は全国で唯一という。自前の約1.2ヘクタールと近隣の農家から借りている分を合わせた敷地には、約350本のリンゴの木がある。

<収穫体験が人気>
 栽培されているのは、フジや王林など約30品種と多彩。白く咲き誇るリンゴの花は5月上旬に見頃を迎え、訪れた人の目を楽しませる。9月上旬から11月下旬までは収穫体験ができる。例年1700人前後が訪れ、台湾を中心とした外国人観光客の姿も目立つ。
 アップルヒルは、全国各地の百貨店や道の駅でのリンゴの出張販売も手掛ける。10年ほど前から徐々に回数を増やし、最近は年に10回以上。青森市浪岡地区をはじめとする津軽地方で生産されたリンゴを販売し、多いときで売り上げは1日200万円ほどになる。
 佐藤駅長は「リンゴ産地としての浪岡地区の知名度も向上している。今後も商品販売やイベントなどを通じて、リンゴの魅力を発信する拠点の役割を担っていきたい」と力を込める。

[メモ]リンゴの収穫体験は要予約。施設内にはレストランやJAフルーツショップ、農産物直売所、そば屋に加え、せんべい店や大福屋が立ち並ぶ「こみせ横丁」などがある。東北自動車道浪岡インターチェンジから車で5分。連絡先は0172(62)1170。


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2018年01月25日木曜日


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