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<十和田火山>火砕流30キロに 大規模噴火時原発に降灰も ハザードマップ公表

 青森県や秋田県などでつくる十和田火山防災協議会は24日、両県にまたがる十和田湖の火山噴火を想定したハザードマップを公表した。大規模噴火時は火砕流が火口から30キロ地点まで到達。青森県の下北半島に集中し、いずれも30キロ圏外にある原発などの原子力施設には、火山灰が積もる恐れがあるとした。
 十和田火山は過去1万1000年間で少なくとも8回の爆発的噴火を確認。直近は915年で、国内の歴史上最大とみられている。火砕流は約20キロ先まで到達し、その後の雨で大規模な泥流が発生、日本海まで達したと考えられている。
 被害想定は、過去の事例から十和田湖の「中湖(なかのうみ)」を中心とする半径3.4キロを噴火口とし、大中小の三つの規模について被害範囲をシミュレーションした。
 数十億立方メートルの火山灰や溶岩などの噴出を想定した大規模噴火の際は、火口範囲から30キロ圏内にある青森市や弘前市、十和田市など青森県の12市町村と、鹿角市、大館市、秋田県小坂町、八幡平市、二戸市の3県計17市町村に影響が及ぶ。
 大規模噴火後、雨や積もった雪が熱で溶けて発生する火山泥流により、青森側の岩木川流域と奥入瀬川流域、秋田側の米代川流域が氾濫(はんらん)するとした。
 日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)や東北電力東通原発(同東通村)などがある下北半島に火砕流は達しないが、風向きによって火山灰や軽石などの降下物が10センチ以上積もると推定した。
 協議会は3県の計27市町村を新たに構成委員に加え、噴火警戒レベルの検討や避難計画策定などを行う。
 今回の被害想定に携わった秋田大教育文化学部の林信太郎教授(火山地質学)は「日本の他の火山の災害想定よりはるかに大きい。多くの住民を避難させる防災計画を考えなければならない」と話した。


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2018年01月25日木曜日


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