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豪雪地の駆け込み寺再開 岩手・西和賀の診療所、雫石に移転

岩手県雫石町のホテルで診療所を再開した増田さん

 生命尊重行政で知られる岩手県旧沢内村(現西和賀町)の医療を長年担ってきた医師増田進さん(83)の診療所が、西和賀町から隣町の雫石町に移転した。診療所が入居するホテルの営業休止で休診を余儀なくされたが、周囲の厚意で診療再開にこぎ着けた。増田さんは「今後も患者を支えたい」と力を込める。

 「緑陰診療所」は、昨年12月12日に「ホテル森の風鶯宿(おうしゅく)」の2階スペースで再開した。これまで同様、患者と対話しながらはり治療で症状を和らげる自由診療に取り組んでいる。
 今年の診療は16日に始まった。山あいの豪雪地帯にもかかわらず、県内を中心に各地から患者が訪れている。
 遠野市の主婦谷藤盛子さん(81)は、膝や腰を痛めて3年ほど前から月1回通う。「再開してくれてよかった。(増田さんの)顔を見ただけで症状が良くなる気がする」とほほ笑んだ。
 増田さんは1963〜99年に沢内病院に勤務し、病院長を務めた。2010年には西和賀町のホテルの一角で個人診療を始め、手術でも症状が改善しない患者の「駆け込み寺」として知られるようになった。
 ところが昨年10月末にホテルが突然営業を停止。移転先を探していた。
 「多くの人が心配してくれて再開できた。ここなら駐車場の除雪や暖房の問題もない」と感謝する増田さん。「医療は患者の不安を取り除くことが一番大事。はりと患者の関係性を究め、症状の改善につなげたい」と意欲を語る。
 診療は火、水、木曜の午前10時〜午後5時で予約制。連絡先は緑陰診療所080(1843)4244。


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2018年01月25日木曜日


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