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重症障害児者と施設 橋渡し 宮城県と仙台市、在宅介護負担軽減へ新事業

 宮城県と仙台市は新年度、たんの吸引や経管栄養などが必要な重症心身障害児者と、医療型短期入所事業所のマッチングに乗り出す。県内にコーディネーターを配置し、症状に応じて空き施設を紹介する東北初の試み。在宅介護の負担軽減を目指し、県と市は2月9日に施設事業者と開く連絡会議で導入方針を固める。
 県内では医療型短期入所事業の施設が不足し、地域偏在も著しいため数カ月先まで予約が埋まっているケースが少なくない。県と市は2018年度一般会計当初予算案に合わせて約500万円を計上し、共同事業として推進する。
 障害児者が普段通う施設で予約が取れない場合にコーディネーターが具体的な症状や必要な医療的ケアを聞き取り、空床がある別の施設を紹介し、事前診察による予約を橋渡しする。
 医療的ケアに当たる看護師らを対象にコーディネーターによる研修事業を手掛ける。機器の使用方法や障害児者の家族との関わり方などを学ぶ実習を通し、事業所間の連携強化やノウハウの共有も図る。
 県の調査では、医療的ケアを必要とする障害児者は年々増加し、仙台市を除く県内に2000人以上いると推測される。短期入所が可能な施設は仙台市4カ所、気仙沼市と登米市、栗原市、石巻市、山元町の各1カ所の計9カ所で、定員は計25人にとどまる。
 県や仙台市は地域偏在の解消策として、16年度から運営費の一部を負担するモデル事業に着手。17年度は施設事業者との連絡会議を3回実施し、空床情報の集約や医療的ケアの技術向上などの検討を重ねた。
 モデル事業の委託を受けた栗原市若柳病院など3施設が、昨年10月までに受け入れを開始。今年1月には石巻市立病院が同市から助成を受け、サービスの提供体制を整備している。

[医療型短期入所事業所]重症心身障害児者を介護する家族が疾病や冠婚葬祭、レジャーなどで自宅を不在にする際に利用できる。日帰りのほか、1週間程度の宿泊も可能。施設は医療的ケアとともに入浴や排せつ、食事の介護サービスを提供する。


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2018年01月26日金曜日


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