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<小動物と暮らす>ウサギ編[7]歯の手入れ定期的に

きれいに切りそろえられたウサギの切歯。急速に伸びるため、定期的な処置が欠かせない=仙台市青葉区、仙台総合ペット専門学校

 ウサギの歯は、他のペットと比べ少し特殊です。まず、切歯という前歯があり生涯伸び続けます。人間や犬猫にある犬歯(人間では糸切り歯などとも言います)が存在しません。犬歯がある場所には歯茎のみがあり、かみ合わせるとスカスカになっています。
 臼歯(奥歯)は、前臼歯と後臼歯があり、切歯と同様に生涯伸び続けます。このような歯のことを「常生歯」といいます。
 常生歯は途中から折れてもまた伸びてくるのでその点では良いのですが、トラブルが起きると厄介です。質の悪い食事や遺伝的な問題から歯並びが悪くなり(不正咬(こう)合)、うまく上下の歯がかみ合わないと異常な方向に曲がって伸びてしまうのです。
 放置しておくと、命に関わる事態に発展しかねません。上顎の切歯は内側に湾曲しながら上顎に刺さって、眼球まで到達することがあります。目の裏が化膿(かのう)してしまうと、眼球摘出手術が必要なケースも出てきます。目の下の皮膚付近が膿(う)んでくることもあります。
 下顎の切歯は外側に向かって伸び、牙が生えたようになります。切歯は、2週間に一度は切りそろえないと食事が取れなくなるので、病院で切ってもらいましょう。
 上顎の臼歯は外側に伸びほっぺたを傷付けます。下顎の臼歯は内側に伸び、舌を切り裂いていきます。悪化するとよだれの量が増えます。臼歯は切歯に比べ伸びは遅いのですが、処置は全身麻酔で行います。的確に治療してやれば3カ月前後は持ちます。
 切歯、臼歯とも定期的な処置が大切です。しっかりとした治療を行ってくれる病院を見つけておくことが重要です。
 食欲が落ちた時、原因が歯にある場合と、消化器にある場合の二通りが考えられます。歯に不正咬合が見られても、消化器に異常がある場合は、そちらの治療を済ませてから歯の処置にかからなければなりません。状態の悪い時の全身麻酔ほど危険なものはないからです。獣医師の正確な判断が重要になります。
(獣医師)


2018年01月26日金曜日


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