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<道の駅進化形>(4)「鳥海 ふらっと」(山形県遊佐町)町の顔 移転構想進行中

客の目の前でカレイをあぶって提供する鮮魚コーナー。煮魚などの総菜も人気だ
集客力を誇る「鳥海 ふらっと」

 道の駅は平成生まれだ。平成5(1993)年の制度創設以来、市町村の申請に基づく国土交通省の登録数は増え続け、昨年11月で全国1134駅、東北160駅に上る(未開業を含む)。ドライブなどの休憩先としてだけでなく、地域とともに進化を続ける道の駅。新たな可能性を予感させる東北の事例の一端を紹介する。

<集客力は県内一>
 山形県内の道の駅で最大の集客力を誇るのが、遊佐町の国道7号沿いに1997年4月にオープンした「鳥海 ふらっと」。カレイを客の目の前であぶって提供する鮮魚販売コーナーが名物だ。
 魚介のフライや煮付けなどの総菜も約20種類並ぶ。春が旬のサクラマス、鳥海山の伏流水が湧く海で育った夏の岩ガキといった地元食材は、行列ができるほどの人気商品となっている。
 平屋の建物には鮮魚や特産品販売コーナーのほか、海鮮丼が自慢の食堂もある。地元農家が運営する農産物直売所には、山菜やキノコ、パプリカ、メロンなど「山」「里」「砂丘」の恵みがそろった遊佐町ならではの青果や加工品が並ぶ。駅全体の年間売上高は5億円を超え、町内最大の観光施設に成長した。
 白畑正照駅長は「海鮮丼のイクラやかき揚げの野菜など、フードメニューにもできる限り地場産品を使っている」と胸を張る。
 ファンも多いこの施設には現在、町による移転構想が進行中だ。

<PAとして整備>
 青森−新潟両県を結ぶ高規格道路「日本海沿岸東北自動車道(日沿道)」の町内区間の開通に合わせ、道の駅の機能の大半を日沿道沿いに移転。一般道と高速道の両側から乗り入れ可能なパーキングエリア(PA)として整備する内容だ。
 開通時期は明示されていないが、旗振り役の時田博機町長は「日沿道が開通すれば、今の道の駅は素通りされてしまう。先を見越して、国に移転を提案してきた」と説明する。
 16年3月に町が策定した「遊佐パーキングエリアタウン基本計画」によると、観光や農林水産業の6次産業化の拠点とし、ヘリポートや自家発電施設を備え、防災機能も持たせる。
 時田町長は「日沿道の整備まであと7、8年はかかりそうだが、新しい道の駅の周辺に人が住める環境も整え、PAを核とした新たな町づくりを進めたい」と意気込む。
 にぎわいや発展を引き寄せる町の新しい顔へ。誕生して20年の現在の施設は、生まれ変わるその時に向けてきょうも人々を迎えている。

[メモ]2016年度に訪れた延べ観光者数は233万人。営業は午前8時半〜午後6時(冬季は午後5時まで)。施設にパン屋やトビウオだしを使うラーメン店も入る。連絡先は0234(71)7222。


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2018年01月26日金曜日


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