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<骨寺村荘園遺跡>昨年発見の建物遺構、平安時代の築造か

平安時代築造の可能性が出てきた建物跡=一関市厳美町の骨寺村荘園遺跡

 世界遺産「平泉の文化遺産」への追加登録を目指す骨寺村(ほねでらむら)荘園遺跡(岩手県一関市)から昨年発見された建物遺構は、築造年代が10世紀ごろの平安時代までさかのぼる可能性が、一関市教委の調査で浮上した。平泉文化と同時代かどうかは不明だが、骨寺村荘園遺跡内では初の中世に関連した遺構となる。
 昨年の調査は鎌倉時代の絵図で「骨寺堂跡」があったとされる平泉野(へいせんの)台地を発掘し、竪穴建物とみられる三つの遺構と道路跡がみつかった。
 竪穴建物のうち一つで、915年の十和田湖大噴火で降り積もった火山灰層「十和田a」を確認した。ほぼ方形でかまどを持たず、壁沿いに柱穴が並ぶなど平安時代の建物の特徴があり、市教委は10世紀前後の築造との見方を強めている。
 道路跡は、放射性炭素年代測定で12世紀の造成を示す結果が出た。奥州藤原氏の統治で平泉文化が花開いた時代と重なり、当時既に造成されていた可能性があるという。
 骨寺堂跡に直接結び付く遺構や遺物は出土しておらず、竪穴建物は用途も不明だが、年代測定の結果は中世との関連を示唆。市教委は「われわれが目指す成果に近づいている」としており、一関文化センターで28日に開かれる平泉文化フォーラムで成果を報告する。
 ただ、岩手県教委が本年度中に取りまとめる世界遺産追加登録に向けた推薦書案への掲載は間に合わない見通しだ。
 骨寺村荘園遺跡は九つの遺跡からなる国の史跡。藤原清衡が中尊寺の僧侶に与えた荘園を起源に発展したとされ、農村景観は国の重要文化的景観に指定されている。


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2018年01月27日土曜日


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