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<地域再生大賞>奨励賞のフィッシャーマン 震災後設立、IT駆使し水産業の担い手確保

フィッシャーマンが企画した漁業体験プログラム。水産業の魅力に触れてもらい、担い手確保を目指す

 全国の地方新聞46紙と共同通信社が設けた「第8回地域再生大賞」の奨励賞に選ばれた石巻市の「フィッシャーマン・ジャパン」は、東日本大震災後の2014年5月、宮城県内の若手漁師や鮮魚店経営者、水産加工業者が設立した。ITを駆使し、水産業の担い手確保や販路開拓に取り組んでいる。
 「かっこいい、稼げる、革新的」の新3Kが活動理念。水産業につきまとうマイナスイメージ「きつい、汚い、稼げない」の払拭(ふっしょく)を狙い、若者の感覚を生かしたアイデアを次々と実現させる。
 震災で拍車のかかる高齢化と人手不足に対応するため、水産業に特化した求人サイトを運営する。漁師の育成にも乗り出し、石巻市や宮城県女川町に空き家を改修したシェアハウスを整備。県内外の移住者が滞在しながら漁業を学んでいる。
 販路開拓にも力を入れ、インターネット通販のほか、宮城の海の幸を提供する居酒屋を東京で経営。アパレルメーカーと組んだ作業着の開発や漁師によるモーニングコールサービスなど、ユニークな取り組みを通じ、水産業のイメージ刷新を図る。
 水産白書によると、16年の漁業就業者は約16万人で、08年より約6万2000人も減少した。将来を担う10〜30代の割合は17%にとどまり、水産業を取り巻く状況は厳しさを増す。
 フィッシャーマンは24年までに水産関連産業の新規参入者を1000人増やす目標を掲げる。現在まで40人の新規就業に成功した。
 事務局長の長谷川琢也さん(40)は「若手水産業者の取り組みが評価され、これまでの歩みが間違っていなかったと確認できた。今後は全国の漁師たちとつながり、日本の漁業の課題を解決できる団体になりたい」と意気込む。


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2018年01月28日日曜日


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