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在来野菜でベビーリーフのオリジナル商品開発 山形・庄内の農家が新会社設立へ

新会社を設立し、在来作物のベビーリーフ生産に乗り出す成田さん

 山形県庄内町の農家が今年4月、在来作物の温海カブや赤根ホウレンソウなどのベビーリーフを生産販売する会社を設立する。園芸農作物の振興を図る県や町などのサポートを受け、事業化を探ってきた。約180品目あるとされる山形の在来作物を生かした特色ある商品開発で、10年程度で売上高1億円を目指す。

 在来作物のベビーリーフ生産に乗り出すのは株式会社の「いで葉工望」。農業成田浩輝さん(55)が、町内の食肉加工会社や建設会社などの出資を受けて設立する。大学教授や行政の外部支援ネットワークも構築し、知見を広く集める。
 初年度は従業員7人ほどでスタートし、温室ハウス12棟を建設する。10月ごろから1日約20キロを出荷する計画。2年目は1ヘクタールで1日約50キロの出荷を想定する。
 ベビーリーフは発芽後10〜30日程度で収穫した野菜やハーブの若葉。健康志向の高まりから国内市場は2016年現在の100億円から、20年ごろには300億円にまで拡大するとの予測もある。
 成田さんは14年6月にコメの育苗ハウスでベビーリーフ栽培を始め、熊本県で日本一のベビーリーフ生産法人を視察したのを契機に法人化を決意。県の補助事業に本年度採択され、大学教授や仲卸業者を招いた勉強会も重ねた。
 「在来作物の宝庫と呼ばれる山形らしいオリジナル商品を開発し、発信することは地域の元気づくりにもつながる」と成田さんは意気込む。大量の確保が必要になる種子の自社採取も検討し、10年目には栽培面積2.5ヘクタール、売上高1億円を目指す。
 在来作物研究の第一人者で、アドバイザー役を務める江頭宏昌山形大教授(植物遺伝資源学)は「地域の食や自然、歴史を象徴的に伝えられるのが在来作物の強み。在来作物を使ったベビーリーフの開発・販売事例は国内では聞いたことがない」と話す。


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2018年01月30日火曜日


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