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<芥川賞・若竹さん語る>63年小説に必要な時間だった、いろんな矛盾抱えてこそ人間… 仙台でイベント

自著に込めた思いを語る若竹さん

 「おらおらでひとりいぐも」で芥川賞に決まった岩手県遠野市出身の若竹千佐子さん(63)=千葉県在住=が1月30日、仙台市青葉区の東北学院サテライトステーションであったトークイベントに出演した。市民約30人を前に「多くの経験をして得た人生観、人間観を書いた。63年は小説のために必要な時間だった」と話した。

 幼少時から本好きだが、テレビで夢中になったのが「ひょっこりひょうたん島」。「楽天性が大好きで劇中歌は今も歌える。私の語りの文体の原型になっている」と明かした。その原作者の故井上ひさしさんや太宰治ら多くの東北の作家に影響を受けたという。
 作中で駆使した遠野弁については「自分の技量で好きに書いた。耳で聞く言葉を文字にするのは楽しかった」と振り返った。
 執筆の動機になった夫との死別にも触れ「亭主にすごくほれてまして、悲しかったけれど1人になったことがうれしくもあった。いろんな矛盾を抱えてこそ人間だと思う」。物語にも反映させた信念を語った。
 イベントは版元の河出書房新社主催で、若竹さんと読者の交流は受賞後初めて。同書は2月上旬までに累計45万部を刊行する。


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2018年02月01日木曜日


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