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<にゃんとワンポイント・実践編>最初はおやつで誘導

おとなしくクレートに収まるミニチュアダックスフント。犬にとって安全な隠れ場所となり、精神的な安定をもたらす

◎クレートに慣れる

 皆さんのおうちではペットの個室を用意していますか? ペットにとって体がぴったり入るキャリーケースこそ、快適な個室なのです。
 キャリーケースのことを「クレート」と言います。自宅にいても、来客や電話のベル、近所の工事の音など、不安や興奮の原因になる出来事は数多くあります。クレートは、安全な隠れ場所となり、精神的な安定を与えるのです。
 先日、勤務先の病院に、他県からペットの犬とともに引っ越してきた飼い主さんが来院されました。新居に来てから狂ったようにグルグル歩き回り続ける−とお困りでした。誰もいないのに、扉の前でずっと上を向いて待っているような様子も見せたとも言います。
 診断の結果、「常同行動」との結論に至りました。ストレス発散のための無意味な行動(回る、爪をかむなど)が長期間続くことを指します。
 この子のストレス要因はクレートでした。飼い主さんは、愛犬を新居のリビングで自由に遊ばせてあげようと、それまで使っていたクレートを撤去していたのです。試しに置いてみると、常同行動はピタリと治まりました。
 クレートが大好きになれば、そのまま出掛けられますし、災害時の避難にも非常に有効です。普段から慣れさせておきましょう。
 サイズは、奥行きが頭からお尻までの長さの約1.5倍、幅は中で向きを変えられる程度が理想です。三方が壁で外が見えず、入り口は開け放して自由に出入りできる物を選びます。
 はじめはおやつなどを使って、自分から中に入るように誘導します。おやつを使わなくても自分から入るようになるまで続けます。無理やり入れたり、閉じ込めたりは禁物。嫌な印象を与えないようにします。
 慣れたら入り口を閉めてみます。出たがるようでしたらすぐに開けて、いつでも扉は開くということを教えます。落ち着いているようなら、徐々に扉を閉めておく時間を長くしていきます。焦らずゆっくり、芸を仕込むような気持ちでやってみてください。
(獣医師)


2018年02月02日金曜日


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