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<道の駅進化形>(8完)いわいずみ(岩手県岩泉町)被災機に「らしさ」前面

地元住民にも人気の岩泉ヨーグルトの売り場
レストランで食べられる短角牛ロースステーキ

 道の駅は平成生まれだ。平成5(1993)年の制度創設以来、市町村の申請に基づく国土交通省の登録数は増え続け、昨年11月で全国1134駅、東北160駅に上る(未開業を含む)。ドライブなどの休憩先としてだけでなく、地域とともに進化を続ける道の駅。新たな可能性を予感させる東北の事例の一端を紹介する。

 2016年8月の台風10号豪雨で甚大な被害を受けた岩手県岩泉町乙茂の道の駅「いわいずみ」は、被災をバネに一層魅力的な施設に生まれ変わった。

<レイアウト変更>
 茂木和人総括支配人は「台風被害は大変だったが、復旧までの時間に生産者と地域住民をつなぐ道の駅の存在意義について改めて考えることができた」と話す。
 台風10号豪雨では近くを流れる小本(おもと)川が氾濫。泥や流木が施設内に流れ込み、営業中止に追い込まれた。全面的に営業を再開できたのは17年4月。この間に内部のレイアウトを大幅に見直した。
 陳列棚は、お年寄りでも商品を手に取りやすいよう低い棚に入れ替えた。木工の町をPRしようと、地元の家具職人に依頼した特注品だ。通路を広く確保し、買い物客以外も利用できる休憩スペースを新たに設けた。

<チーズ限定販売>
 土産物を中心に陳列商品も見直した。地元でも人気の岩泉炭鉱ホルモンやかりんとうを前面に「岩泉らしさ」をアピールする。
 岩泉ヨーグルトで知られる岩泉乳業が台風被害の直前に商品開発した岩泉チーズは当面の間、町内の道の駅のみでの限定販売だ。
 レストランは短角牛のステーキやハンバーグを提供する。軽食コーナーでは岩泉牛乳を使ったソフトクリームや龍泉洞黒豚のメンチカツなど、岩泉ならではの特産品を味わうことができる。
 生産者と消費者をつなぐ活動として今後、台風被害以前から不定期で開催していた短角牛生産者を訪ねるツアーや岩手県の特産品を使った食事会を復活させる予定だ。
 茂木総括支配人は「台風をきっかけに良い施設になったと言われるようにしたい」と力を込める。

[メモ]盛岡市から約2時間、宮古市から約1時間。営業は売店が午前8時半〜午後6時(冬季は午後5時半まで)、レストランが午前11時〜午後5時(同午後4時まで)、軽食コーナーが午前9時〜午後5時(同午後4時半まで)。連絡先は0194(32)3070。


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2018年02月02日金曜日


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