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職員不祥事相次ぐ秋田市「組織として改善を」 希薄な人間関係影響も

秋田市庁舎。不祥事の撲滅が課題となっている

 秋田市で市職員の不祥事が相次いでいる。昨年12月〜今年1月に4人が逮捕(うち1人は懲戒免職)されたほか、教員1人が懲戒免職になった。事態を受け、穂積志市長は1月26日の市議会臨時会で陳謝。市議からは「組織そのものが疲弊している結果なのでは」「抜本的な対策が必要だ」などと厳しい声が上がる。
 市消防本部では昨年12月と今年1月、児童買春と盗撮の疑いで消防士2人が逮捕された。
 同本部の清野洋一消防次長は「不祥事を個人のせいにすれば、人ごとで終わってしまう。組織全体の問題として捉えなければならない」と危機感を口にする。
 同本部は消防長が全職員を招集して訓示をしたほか、宣誓書を書かせるなどした。ただ、対策としては万全ではないだけに、組織としての悩みは深い。
 清野次長は「不祥事を起こさないためのブレーキになるのは、個人の倫理観や人間性はもちろん、職場のコミュニケーションにあるのではないか」とみる。
 救急搬送の要請など業務量の増加に伴い、職員1人当たりの負担は増している。清野次長は「厳しい上下関係の中でも、以前は同僚や上司と職場で食事をしたり、慰安旅行があるなど交流が活発だった。今は救急出動しては報告書を書き、また出動という日々。机に向かう時間が長くなり、同僚が何を考えているのかを把握しにくくなった」と打ち明ける。
 そうした環境も不祥事を引き起こす一つの要因として「現場に近い管理職が定期的に集まり、組織全体の風土を見直す」と話し、改善を期す。
 職員の不祥事をどう防ぐか。他の自治体でも試行錯誤が続く。
 仙台市は2015年、青葉区選管の票水増し問題を機に、市幹部や弁護士らで構成する「市コンプライアンス(法令順守)推進委員会」を設立。市人事課の担当者は「外部の視点で評価してもらうことで、職員だけでは気付けない客観的な意見が得られる」と語る。組織風土の改善のため、行動規範集の策定や職員研修の充実なども手掛けた。
 秋田市では不祥事が起きる度に、注意喚起の文書を通知するなどして再発防止を図ってきた。ただ、実効性の点では疑問を抱かざるを得ない状況が続く。
 ある市議は「ぎりぎりの要員配置で能力至上主義が強まり、人と人との関係が薄れているように感じる」と指摘。「不祥事があれば懲戒処分で切り捨てたり、部局長の責任を追及したりするような『対症療法』的な対策ではなく、組織全体の体質と向き合う必要があるのでは」と苦言を呈す。


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2018年02月02日金曜日


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