福島のニュース

「しなだ織り」復元、伝承を ダムで水没の福島・茂庭梨平地区工芸「担い手出て来て」

組み立てた織機を調整する鈴木さん(右から2人目)ら

 福島市の摺上川ダムに水没した茂庭梨平(なしだいら)地区の伝統工芸「しなだ織り」の復元と継承活動に、民間団体「福島市民家園手織りの会」が取り組んでいる。ダム管理所で3、4日には、かつて利用された織機の展示や実演を行う。手織りの会はかつての担い手を探しており、「ぜひ名乗り出てほしい」と呼び掛けている。

 しなだ織りはシナノキの皮を煮て取り出した糸で織って布にする。林業が盛んだった梨平地区では1955年ごろまで作られ、水に強く丈夫なため、もち米を蒸す籠や、養蚕で摘んだ桑の葉の運搬袋に使われていたという。
 摺上川ダムは2005年に完成し、建設事業で178世帯600人が移転した。手織りの会は移転先などに残っていたシナノキの皮や糸を集め、布作りなどを行っている。ただ、かつての担い手は見つからず、当時の詳しい話を聞くことができていない。
 今回の展示で紹介する織機は、地元の茂庭生活歴史館が保管していたものを、地区水没後、初めて組み立てた。手織りの会代表の鈴木美佐子さん(59)は「若い人も含め、地元の多くの人に触ってほしい」と実演の見学や体験への参加に期待する。
 実演は3、4の両日とも午前9時半と午後1時。民話の語りもある。4日はダム見学会が開かれる。
 イベントの連絡先は主催のNPO法人いいざかサポーターズクラブ024(529)6125。しなだ織りに関する情報提供は福島市文化課024(525)3785。


関連ページ: 福島 文化・暮らし

2018年02月02日金曜日


先頭に戻る