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「升形」地域の歴史に光 地元の郷土史家が手掛けた冊子四部作完成

升形地区の歴史をまとめた冊子を執筆した坂本さん

 山形県新庄市西部にある升形地区周辺の歴史を紹介した冊子「清水11館(たて)と升形楯(たて)八向楯など新庄地方の楯」「碁石坂物語 太平洋戦争と升形」が完成した。市民らでつくる「升形の未来を創る会」と「最上城郭研究会」が制作。両団体に所属し、郷土史を調べている坂本俊亮さん(66)=新庄市=がまとめた。坂本さんは2016年にも「升形の歴史」「升形物語」を発行しており、四部作が完成した。

 「清水11館−」はA4判、44ページ。館と楯はいずれも中世から近世の山城やとりでを指す。升形地区に近い山形県大蔵村に戦国期にあった平山城跡の清水館、中世に存在した升形地区の升形楯などの歴史をたどった。
 升形楯は標高130メートルの楯山にあり、本丸の四方に升の形をした土塁が築かれたことが、升形村の由来になったという。
 「碁石坂−」は同じくA4判で40ページ。最上川に面し、かつて船着き場だった本合海と升形を南北に結ぶ碁石坂古道に焦点を当てた。1920年ごろまでは両地域を結ぶ主要道で、近くに新道が完成した後も60年ごろまでは使われていたという。太平洋戦争中に整備された升形滑空場にも触れている。
 両団体は、升形地区周辺に歴史案内板を約30枚設け、地域の歴史を多くの人に知ってもらう活動をしている。碁石坂古道も、復活を目指して会員が雑草の刈り取りなどを進めており、今年6月ごろには通れるようにする考えだ。
 四部作を完成させた坂本さんは「自分が住む升形には、中世には楯があり、本合海とを結んだ碁石坂古道もあった。埋もれる歴史を掘り起こし、地域の文化に光を当てることができた」と話した。
 冊子を各200部作製し、図書館などに寄贈した。希望者には新庄市の新庄ふるさと歴史センターで販売する。価格は各500円。連絡先は坂本さん0233(29)2118。


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2018年02月03日土曜日


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