宮城のニュース

「震災忘れず 備えを」被災遺族ら、神奈川で思い語る

震災の経験と教訓を伝え、備えの大切さを訴える語り部たち=神奈川県平塚市の市中央公民館

 防災・減災キャンペーンに取り組む河北新報社は3日、神奈川新聞社、神奈川県平塚市との共催で「被災体験を聞く会〜東日本大震災を忘れない」を同市で開いた。約350人を前に宮城県の語り部3人が講演。災害犠牲のつらさに触れ、「被災地の経験を備えに生かして犠牲を繰り返さないでほしい」と呼び掛けた。

 塩釜市の主婦高橋匡美さん(52)は石巻市南浜町の実家に住む両親を津波で亡くし、「暗いトンネルの中にいるよう」と今も癒えない苦しみを述べた。「『震災を忘れない』のは皆さん自身のためでもある。震災で起きたことを知り、受け止め、確かな備えをすることが大切」と訴えた。
 東松島市の東北文化学園大1年添田あみさん(19)は同市大曲小6年の時、地震後に校庭で「バイバイ」と別れた親友が海沿いの自宅に戻り、犠牲になったという。「引き留めるべきだった」と後悔の思いを語り、「一度避難したら絶対戻らないでほしい」と強調した。
 亘理町荒浜地区にあった自宅が全壊した同町の団体職員菊池敏夫さん(68)は、住民に避難を呼び掛けている間に津波が押し寄せ、間一髪で助かった経験を紹介。「『荒浜に津波は来ない』との思い込みがあり、迫り来る危機に気付かなかった」と振り返り、迅速な避難の大切さを指摘した。
 講演した3人は、河北新報社と神奈川新聞社が平塚市で4日に開く防災ワークショップ「むすび塾」にも参加する。


2018年02月04日日曜日


先頭に戻る