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<岩手県予算案>「ポスト復興」は不鮮明 知事選にらみ総花的に

 岩手県が5日発表した2018年度一般会計当初予算案は、11年度から8カ年続いた県の東日本大震災復興計画の最終年度予算に位置付けられる。一方、19年の知事選をにらんで事業は総花的とならざるを得ない。予算書から「ポスト復興」の針路を読み取るのは難しい。
 歳出のうち震災対応分は、災害公営住宅建設など被災者の生活基盤の再整備事業が一段落。替わって宮古−室蘭(北海道)間のカーフェリー就航、JR山田線宮古−釜石間の三陸鉄道への移管など投資型事業が台頭する。
 新規事業の「子どもの心の診療ネットワーク事業」は、対象地域を被災市町村から全県に拡大。ソフトへ復興の軸足を移す意図がにじむ。
 震災で特例的に過大化された予算は今後、徐々に平時の規模に戻っていく。県税収入は震災以降初めて減少に転じる見込みだ。財政調整3基金の取り崩しも続き、財政運営は厳しさを増す。
 こうした中、達増拓也知事は「ポスト復興」となる次期総合計画(19〜28年度)のキーワードに「幸福度」を掲げる。
 震災復興で後回しとなっていた独自色の発揮に踏み出す達増県政だが、「復興」との連続性を理解できる県民は決して多くないだろう。丁寧な説明と県民との理念共有が求められる。(解説=盛岡総局・松本果奈)


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2018年02月06日火曜日


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