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県境越えまちづくり学ぶ 福島・浪江町と岩沼市が復興研修会、集団移転先や防潮堤視察

千年希望の丘に登る浪江町職員=岩沼市

 東日本大震災で被災した自治体同士、まちづくりや防災を学び合おうと、岩沼市と福島県浪江町が職員研修会を始めた。東京電力福島第1原発事故の影響でまちづくりが緒に就いたばかりの浪江町は、「復興のトップランナー」と称される岩沼市の手法を吸収。復興事業が最終段階にある岩沼市は、原点に立ち返る機会にしたいという。
 研修のきっかけは岩沼市の復興を支えてきた大村孝・元総務部長の存在。退職後の2015年度に浪江町の任期付き職員に就任したことで、津波の威力を減衰させる岩沼市の緑の防潮堤「千年希望の丘」の植樹祭に浪江町職員が参加するなど、両市町の交流が進んだ。一過性で終わらせないようにと今回、研修会を始めることにした。
 初回となった2日は、浪江町の職員13人が岩沼市を訪問。被災した玉浦地区6集落の集団移転先、玉浦西地区の整備状況を見たり、千年希望の丘に登ったりした。原発災害対策や仙台空港を活用した交流人口増加策などについて、市職員10人と意見交換もした。
 浪江町総務課の松本孝徳課長補佐は「岩沼の復興の進展を見ることができ、大変有意義だった」と強調。岩沼市の鈴木隆夫副市長も「被災状況や課題は全く違うが、共に取り組める施策が出てくることを期待している」と述べた。
 両市町は今後も研修会を重ねる方針。岩沼市職員が浪江町を訪れ、原発事故後の現状を視察することなどが検討されている。
 岩沼市は住民に寄り添った集団移転事業などにより、岩手、宮城、福島の被災3県で最も早い16年4月に仮設住宅が解消した。千年希望の丘やかさ上げ市道など、津波からの防御ラインの建設も最終盤にある。


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2018年02月06日火曜日


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