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<宮城県18年度予算案>復興戦略、長期的に 財政の立て直し急務

 6日発表の2018年度当初予算案は村井嘉浩知事が昨年の知事選で掲げた公約に沿い、観光や教育などに手厚く配分した。4選後初めての編成は、県震災復興計画(11〜20年度)で発展期(18〜20年度)に入る節目だが、国の後ろ盾に支えられた大型の事業は縮小し、厳しい県財政の姿があらわになりつつある。
 アイドルグループと連携した通年観光キャンペーンの展開、グローバルな人材を育成する教育プログラム「国際バカロレア」の導入構想、韓国版トレッキングコース「オルレ」の被災地への整備などは、前向きな予算と受け止めたい。
 ただこれまで「創造的復興」の基軸を支えた仙台空港の民営化、大学医学部の新設といったメニューに比べれば、目玉に乏しい印象は否めない。「4期目のスタートにしては地味だ。村井カラーが見えない」(与党県議)との指摘もある。
 背景には危険水域に差し掛かった県財政がある。「事業を取捨選択し、必要最低限しか盛り込まなかった」と村井知事。財政調整基金の取り崩し額を前年度当初比で30億円以上増やし、虎の子の退職手当債に手を着けざるを得なかった。
 被災地再生を全面的に支えた国の復興財源は、復興・創生期間(16〜20年度)に入り、地元負担が導入された。それ以後は国の財政支援が約束されておらず、県は発展期の3年で自立した経済や生活基盤の整備に加え、自律的な財政運営を迫られることになる。
 村井知事は4選後、県震災復興計画の終了を見据え、被災者を支える後継プランの検討に着手する考えを明らかにした。台所事情が苦しさを増す中で、息の長い復興を支える戦略づくりが急がれる。(解説=報道部・吉江圭介)


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2018年02月07日水曜日


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