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<農業園芸センター>ヨシ原の多彩な機能知って 市民ら刈り取り体験、生物多様性学ぶ

背丈以上に伸びたヨシを刈り取り、束ねる参加者

 多くの生き物が生息するヨシ原の機能を知ってもらおうと、「ヨシ原をめぐる生きもの達(たち)とあなたの物語」と題した催しが、仙台市若林区荒井のせんだい農業園芸センターで3日にあった。生物多様性への理解を深めてもらうのが狙いで、市が初めて企画。市民34人が水辺でヨシを刈り取ったり、ヨシを原料にした和紙すきに挑戦したりした。

 ヨシは地下茎でつながる多年生の植物で、かやぶきなどに利用される。市の鳥カッコウやオオヨシキリがヨシ原をすみかにする。
 参加者はセンター東側にある大沼の岸で、草丈3メートル近くに育ったヨシを鎌で刈り取った。1970年代まで若林区井土でヨシ刈りをしていたという宮城野区の加藤新一さん(76)が「刃先で根元を刈るように」と指導した。
 青葉区の東北大1年田谷昌仁さん(19)は「野鳥観察が趣味で、野鳥がすみかにしているヨシ原に興味があった。ヨシ刈りは慣れると難しくなかった」と話した。
 ヨシの繊維質を使って和紙のはがきを作る体験もあり、多彩な機能を学んだ。
 ヨシ原の保全と活用をテーマにした講話では、東北工大の山田一裕教授(環境生態工学)が全国のヨシ原の状況を説明。「急速に湿地がなくなり、ヨシ原に依存する生物は辛うじて生き残っている状態だ。ヨシ原を維持するためには適切な手入れが必要になる」と述べた。


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2018年02月08日木曜日


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