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<汚染廃>焼却処理ようやく始動 くすぶる反発、首長苦渋の決断

 曲折をたどった汚染廃棄物の焼却処理が今春、ようやく始動する。他圏域に先行し、仙南地域広域行政事務組合が試験焼却の開始方針を決めた14日の理事会。焼却を懸念する住民の反発がくすぶる中、首長らは苦渋の判断を迫られた。
 約30分間の会合後、記者会見した組合理事長の滝口茂柴田町長は「廃棄物を保管する農家から『まだ決められないのか』との声も聞こえている。決定を延ばして不信感を招きたくなかった」と説明した。
 山田裕一白石市長は「不安だとの声がある一方、農家の心痛も聞いた。さまざまな角度から住民の声を聞き、この結果に至った」と理解を求めた。
 汚染廃棄物の処理方針は二転三転した。宮城県は2016年11月、県内35市町村の協力による一斉焼却を提案したが、一部自治体が反発。昨年7月、焼却を計画する圏域が一斉に処理開始する方針でまとまった。
 しかし、当初目指した試験焼却の年内開始は住民の反対で困難に。焼却予定の大崎、石巻、黒川、仙南4事務組合と県は昨年12月、一斉開始の原則を転換。今年2月上旬以降に順次進める方針を決めた。
 仙南を除く3圏域の試験焼却は早くても4月以降になる見通しだ。黒川は建設中の新焼却炉で試験焼却する方針を検討。事務組合への引き渡しが3月20日に予定されており、3月中の開始は困難とみられる。
 石巻圏域は、石巻市が18年度一般会計当初予算案に処理業務の委託料を盛り込んだ。一方の大崎圏域は、大崎市が18年度予算案に試験焼却関連費用の計上を見送り、対応が分かれた。
 亀山紘石巻市長は「理解いただいていない住民もいるが、判断すべき時期だ」と強調。大崎市長選(4月8日告示、15日投開票)で4選を目指す伊藤康志市長は、市長選後にずれ込む可能性を示唆している。


2018年02月15日木曜日


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