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<平昌五輪>66年ぶりの五輪連覇 羽生万感、王者の意地漂う風格

206.17点をマークした羽生の男子フリーの演技(川村公俊撮影)

 演技を終えるとすぐ、右手の人さし指を突き上げて雄たけびを上げた。宇野とフェルナンデスを残していたが、羽生は勝利を確信していた。
 66年ぶりの五輪2連覇。「こんなに幸せなことはない」。泣き笑い、抑えていた感情があふれた。
 前半の4回転で稼いだ。冒頭のサルコー。「これさえ降りれば、後半もいける。丁寧にいった」。直前練習は感触が悪かったが、出来栄えで3点満点の最高の出だし。続くトーループも満点の出来栄え。軸が細く、鋭い回転音が聞こえてきそうな勢いがあった。
 昨年11月に負傷した右足首の状態は悪いままだと試合後に明かした。4カ月ぶりの実戦でスタミナにも問題があったのか、終盤はらしくないミスが出た。
 4回転トーループからの3連続ジャンプは着氷が乱れ、単独ジャンプに。2度目のトーループとなり、基礎点が7割に減らされた。最後の3回転ルッツは着氷で大きく体勢を崩した。
 それでも転倒を免れたところが精神力の強さの表れだ。「右足がよく頑張ってくれた」。王者の意地だった。演技構成点は当たり前のように全5項目で9点台後半。和の音にはまり、見る者を引き込んだ。
 4回転ループは回避した。ショートプログラム(SP)はサルコーとトーループの2種類で高評価を得て自信を持っていた。けがでリンクを離れていた時、「勝つために」と練り上げた作戦だった。
 ルッツに挑み負傷し、ループまでも失った。それでも挑戦は糧になっている。難しいものに挑んできたから、サルコーとトーループの構成に自信を持てた。「やっぱり一つとして無駄なことはなかった」と言い切った。
 ソチ大会後、多種類の4回転が注目を集めてきた。ひとまず今大会は、量より質が上回った。試合後の記者会見で現役続行を表明した。もうしばらく、至高の演技を見られそうだ。(平昌=佐藤夏樹)


2018年02月18日日曜日


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