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<平昌五輪>羽生選手 逆境で学び力に「もし順風満帆だったら金メダルは取れていない」

金メダル獲得から一夜明け、笑顔で記者会見するフィギュアスケート男子の羽生選手=平昌(写真部・川村公俊撮影)

 平昌冬季五輪フィギュアスケート男子で2大会連続の金メダルを獲得した羽生結弦選手(23)=ANA、宮城・東北高出=が一夜明けた18日、平昌で記者会見した。右足首を故障してからの苦悩や残りの競技人生などについて、思いの一端をのぞかせた。
 羽生選手は一礼して会場に現れると、一斉にカメラのシャッターが切られる中、りりしい表情で着席した。時折冗談を交えながら質問に答え、疲れも見せずリラックス。ようやく肩の荷が下りたような様子だった。
 「人生をスケートに懸けてきて良かった。本当に誇りに思う」。フリーで失敗し、悔しいとばかり話していた前回ソチ大会とは違う。絶対王者として胸を張った。
 昨年11月に負ったけがは、今でも治っていないと告白した。試合は痛み止めの薬を飲んで強行出場した。「痛み止めを飲まないと、ジャンプを降りられないし、跳べない」。試合勘やスタミナ以前の問題を抱えながらの戦いだった。
 それでも「もし順風満帆だったら金メダルは取れていないと思う。いろんなことを学び、生かせた」と語り、逆境を力に変えたことを明かした。
 故障した靱帯(じんたい)の部分は以前にも痛めたことがあり、3月の世界選手権に出場するかどうかは決めていない。「どこがどういう状態なのか詳しく分からない。治療の期間が必要」と淡々と語った。
 フィギュアの歴史にまた名前を刻んだ。「取るべきもの(金メダル)は取った。今、若干満足してしまっている」と率直な気持ちも口にした。次の目標は「(成功者のいない)4回転アクセル(4回転半ジャンプ)への挑戦だけ」と言い切った。
 23歳にして競技人生は終盤に差し掛かる。「もうちょっとだけ、スケートに人生を懸けたい」。そして、引退後は「本気で1位を目指す選手の手助けがしたい」。具体的な将来像を描いている。(平昌=佐藤夏樹)


2018年02月19日月曜日


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