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査察告発事案を公表 脱税の抑止効果期待/仙台国税局・後藤健二局長に聞く

後藤健二(ごとう・けんじ)東大卒。1988年旧大蔵省入り。内閣府政策統括官付参事官、財務省政策金融課長などを経て2017年7月から現職。52歳。神奈川県出身。

 国税庁は2017年度から査察調査で明らかになった脱税事件のうち、検察に告発した案件を公表している。東北6県を管轄する仙台国税局の後藤健二局長に公表の狙いや最近の脱税事件の傾向などを聞いた。(聞き手は報道部・保科暁史)

 −仙台国税局ではまだ公表案件がないが、査察調査と告発の流れは。
 「国税局は一般の税務調査のほかに、悪質な脱税に対して裁判所の許可を得て査察調査を実施する。強制調査で事実を解明し、大口、悪質だった案件は検察に告発する」

 −告発事案を公表する狙いは何か。
 「報道されれば脱税した個人や法人は社会的制裁を受ける。それが抑止効果になると期待している。検察が起訴し、裁判になればいずれ公知の事実になることも前提として、積極的に公表することにした」
 「申告納税制度は納税者自身の適正な申告と納付に支えられている。正直者がばかを見るような社会にしてはいけない。一罰百戒の効果で制度を支える必要がある」

 −年間の告発件数は。
 「ここ5年間は全国で120件ほどで推移している。16年度は132件あった。査察調査の件数が193件なので、告発率は68.4%だ」

 −近年の脱税の特徴や傾向は。
 「16年度に処理した査察調査による脱税額は約161億円で、前年度より約23億円増加した。業種は建設や不動産、金属製品製造などが多い。消費税の輸出免税制度を悪用した還付金の不正受領も目立つ」
 「東日本大震災の復興事業関連の案件も多い。解体工事や除染作業の業者などだ。復興需要につけ込んだ脱税は悪質。被災地を抱える国税局として、積極的に調査する」


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2018年02月20日火曜日


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