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<強制不妊手術>宮城県、4基準で認定へ 台帳非記載の被害者、手術痕などで判断

宮城県庁

 旧優生保護法下で知的障害などを理由に強制不妊・避妊手術が繰り返された問題で、宮城県は22日までに、「優生手術台帳」に記載されていない被害者が国に補償を求めた場合、手術痕や関連文書の提示など四つの基準で認定する方針を決めた。国会で議員立法による政治的解決を模索する動きがあり、県は基準に照らして救済措置を講じる。

 旧法下で手術を受けたと判断する基準は、(1)医学的に手術を受けた事実(手術痕)がある(2)当時の県内在住者(3)手術が推測できる関連文書が現存する(4)被害者本人の証言に整合性がある−を満たす場合とする。
 県が保管する優生手術台帳(1963〜81年度)では、県内で少なくとも計859人が強制不妊・避妊手術を受けた。一方、厚生労働省の当時の資料(49〜83年)では計1406人に上るとの統計もある。
 強制不妊手術を巡っては昨年10月、約55年前に手術を受けたとする県内の70代女性が、手術申請の理由を記した「優生保護申請書綴(つづり)」など当時の関係書類を不存在とした県の決定に異議を申し立てた。村井嘉浩知事は今月19日の定例記者会見で、「公式資料がなくても手術の事実を認める」と救済する意向を示した。
 女性は手術痕や当時の住所、証言の整合性などの条件を満たす。63年1月に県精神薄弱者更生相談所(現リハビリテーション支援センター)が「優生手術の必要を認められる」と記載した「判定書」も現存し、県優生保護審査会に提出されたとみられる。
 女性は97年以降、県に繰り返し関係書類の開示を請求。99年3月の意見陳述で、当時の健康対策課長が「文書(台帳)は見つからないが『手術が必要』との文書(判定書)はあり、手術の立証は可能」と回答した議事録も残っている。
 県子育て支援課は「台帳に記載がない被害者が名乗りを上げた場合、実態の確認は難しい。女性を認定した条件が今後の判断基準になる」との考えを示す。
 県は台帳がない62年度以前の実態解明も進める。県の公文書館には4冊の優生保護申請書綴が保存されており、情報公開を含めて取り扱いを検討する。


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2018年02月23日金曜日


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