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<震災7年>吉野復興相に聞く/後継組織 国民の理解前提

「復興道路活用の企業誘致への補助金準備など地域経済のパイを大きくする支援をしたい」と話す吉野復興相

 吉野正芳復興相は26日、東日本大震災から7年を前に報道各社のインタビューに答えた。津波被災地の基盤整備は復興庁が廃止となる2020年度末までに達成したい考えを強調。東京電力福島第1原発事故からの福島の再生、被災者の心の復興は中長期的に対応する必要性を指摘した。同庁の後継組織については国民理解を前提に時間をかけて検討する方針を示した。

 −震災から7年となる被災地の現状をどう見る。
 「地震、津波の被災地域は生活インフラの復旧がほぼ完了し、住まいの再建も今春までに9割が完成する見通しだ。20年度までに復興をやり遂げる強い意志を持ち全力で取り組む」
 「福島は復興再生の動きが本格的に始まった。介護サービスや医療の確保、教育環境の整備、(福島県沿岸部に新産業を集積する)イノベーション・コースト構想を推進する」

 −ソフト面も不可欠だ。
 「復興の進展に伴い、地域や個人が抱える課題は細分化している。心のケアや被災者支援に携わる人々への支援、風評払拭(ふっしょく)のための放射線リスクに関する情報発信の充実を図る」

 −昨年末策定の「風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略」の具体策は。
 「一番のターゲットは小中学生。副読本をリニューアルし、先生にきちんと授業をしてもらう。放射線を正しく理解して怖がることが大事。人格を否定するいじめは、ありとあらゆる方策で何としても防ぐ」

 −復興庁廃止まで約3年に迫った。
 「福島では、帰還困難区域での特定復興再生拠点区域の整備など中長期的な対応が必要だ。引き続き国が前面に立つ。被災者一人一人が直面する課題に自治体と連携し切れ目なく支援する。心の復興はあと3年で終わるわけにはいかない」

 −ポスト復興庁の検討は。
 「(原発事故の被害が甚大だった)福島県12市町村に加え県内や岩手、宮城両県の自治体にもヒアリングしたい。ハード整備のような工程表はない。国民理解を得られる組織はどうあるべきかが肝になる視点だ」


2018年02月27日火曜日


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