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<震災7年>5年後に読んで…備えの手紙 伝える使命再確認 2831通あすから返却

5年前に書いた手紙を読み、防災への思いを語る名久井さん=仙台市太白区の東北放送
名久井さんが書いた「備えの手紙」

 東日本大震災の教訓を未来の防災・減災につなげるため、河北新報社が2013年に募集したタイムカプセル「備えの手紙−5年後のわたしへ、家族へ」は今年3月、返却時期を迎える。5年前、手紙に記した防災への思いはどう生かされてきたか。もう一度見直す機会になる。手紙を寄せた一人、東北放送アナウンサー名久井麻利さん(34)=仙台市=に聞いた。

◎名久井麻利さん(仙台市)東北放送アナウンサー

 震災当時、私はテレビ番組の収録で気仙沼市にいて高台に避難しました。発生前のその日の取材は本当に楽しく、震災の惨状とはギャップがあまりにも大きかったのを覚えています。手紙ではあの経験を基に備えの重要性を記しました。
 5年がたち、自分自身や周囲の環境が変わる中、備えの中身も変わってきました。結婚し、誕生した長女は2歳になりました。備えは今、子ども中心です。おむつや幼児食などのストックを常に考えるようになりました。
 出産、育児は平時でも大変なのに震災時、妊娠、出産、子育て中のお母さんたちの不安は想像を絶します。
 一方で、母を病気で亡くしました。手紙を書いた当時は元気でしたが、その後闘病生活に。病気が進行し、ある程度心積もりはしていましたが、それでも大変つらい思いをしました。震災で突然、家族や知人を亡くされた方が現実を受け止めきれないのは、なおさらのことだと感じます。
 備えは災害から命を守ることにつながります。手紙を読み返し、長女をはじめ震災を知らない世代に、あの日の出来事や教訓を伝えていく使命を新たにしました。
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 河北新報社は、5年前に募集した「備えの手紙−5年後のわたしへ、家族へ」を3月1日から順次、差出人に返却する。
 東日本大震災の発生から丸2年となった2013年3月11日〜同5月31日の応募期間に寄せられた手紙は2831通。河北新報各販売店を通じて、または郵送で返却する。
 応募時の住所が変わるなどした場合、河北新報社に連絡すれば新たな住所に届ける。連絡先は河北新報社販売部022(211)1304。


2018年02月28日水曜日


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